「経営陣が、社内カンパニーや子会社のトップと経理担当から予算の達成状況や事業概況を直接聞き取るミーティングで予算達成を強く求めることがあったという。「予算達成の位置づけが高く、企業統治(ガバナンス)が機能しなかった可能性がある」(田中久雄社長)(日経新聞電子版2015/07/04)
と言う事が言われたそうだが、事実だとしたら数字だけを見て判断した経営陣のミスと言う事が言える。以前TOYOTA Investors Meeting 2015 基調講演にみる豊田章男氏のすごさでご紹介したように「現場を見ること」の重要性を改めて思い知る事態である。
「予算編成と管理」の重要性を私達もいつも提案しているが、それはあくまでも数字を扱う上でのコントロールの強化である。予実を単なる月次比較で無い「見込」ローリング予算に組み込んで期末達成を促す仕組みを提唱しているが、管理会計の強化はそれ自体で課題が終熄させる事で無く、その原因を追及するため、およびどの辺りに潜んでいるかを検証(分析)する精度を上げる事である。
東芝の予算達成会議?はどの単位(月次、四半期など)で実施していたか分からないが、数字だけに囚われて何故その数字になったのか(ならないのか)を経営陣が理解しないと行けない。数字が悪い結果であれば、それを単に子会社やカンパニーのトップだけに対策を依存しないで、根本的な戦略の見直しやマーケットの読みの見直しなど、本社トップにしかできないデシジョン、検証をするべきだろう。
任せる事は大事だが、丸投げは宜しくないと言う好例になった。これを回避できるのがやはりトップが現場を知る事であろう。またなんと言っても改竄させるような統制のし方が、根本的に腐っている要因で有ることは間違いがない。
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