2013年9月1日日曜日

それでも私は在宅勤務を推進する と言う記事

昨日ですが、ネットイヤーグループ社長の石黒不二代氏の表題の記事が日経新聞電子版(日経産業新聞2013年8月29日付)にありました。シリコンバレーの最近の傾向として、「在宅勤務」から「オフィス勤務」への移行を推進している、と言う事です。確かにGoogleやEvernoteでは社員食堂は無料だし、車のガソリン代だけでなく、電気自動車ならそのレンタル料まで支給していると聞いています。

ここまで過剰な投資を社員にしているのは、このようなオフォス勤務復活?を推進する為の仕掛けと言う事のようです。オフィスに来る方が特だよ!良い事があるよ!という事ですが、これは何故こうなったのでしょうか?

「集まって議論する事で新しいアイデアは出てくる」

そう言った先祖返り的な発想でそうなっているようです。確かに機器を介さずダイレクトに話ができる環境はオフィスでしかありませんし、増してや仕事以外の他部署の人間との交流や雑談の中ならアイデアが生まれる事はあるのは想像に難くないと言えます。またコミュニケーションが密になり仕事の生産性があがるのではいか、と言う事もあるようです。

もともとシリコンバレーのワークスタイルの代名詞でもあった在宅勤務ですが、ここに来て人に提供するものは人が集まってでてくるアイディアから出てくる物だという発想に戻っての行動なのでしょう。

しかし果たしてそうなんでしょうか?石黒氏は以下のように語っておられます。

だが、私はそれでも在宅勤務を推進する。柔軟な働き方はこれからの日本に、そして世界にも
必須だと思うからだ。時間的・物理的な制約で出社できない人たちを、イノベーションを生み出
す作業に参加させたいからだ。
 そのためには、まだ足りないものがある。ITの進化とネットの普及をもってしても、人間が
物理的に集まって会話をするのと同じ環境は生み出せていない。遠くにいても、あたかも同じ場
所で話しているのと同じ、そんなソフトウエアやサービスができれば、在宅勤務かオフィス勤務
かという議論さえ不要になる。
 それを誰が作るのか? 私は、ここにこそ、きめ細かく質の高いサービスを提供できる日本企
業の出番があると思っている。」日経産業新聞2013年8月29日付

まあそう言った面もあるでしょうが、在宅勤務と行ってもすべての業務が在宅でできるとは思いませんが、殆どの業務はそれが可能だと私は思っています。もちろん外回りをする営業の仕事や店舗を構えて対応する事自体が仕事の場合は別です。オフィスでする仕事の多くは在宅でも可能だと言う事です。

いまのような通信機材が整った環境があって且つWeb会議システムも一般して機能があがり、資料を見ながらの議論が相当できますので、仕事目的であれば十分使えます。しかしSNSのような気分でWeb会議を使う事はありませんから、もっと使い方としてSNS的カメラが常時ついているような環境で、隣の人に声をかける感覚でWebカメラに声がけできれば良いのではないでしょいうか?これは技術的な問題というよりは、習慣、慣習的課題かと思われます。

しかし人間ずーと機械に向かって仕事をする事ができる人とそうでない人も居るわけですし、それによりストレスがかかれば生産性は落ちるでしょうし、機械が好きな人にとっては在宅で生産性が上がると言えるでしょう。膝をつき合わせて知恵を絞るならFace to Faceが良いでしょうから、やはり在宅とかオフォスという括りだけでなく、仕事の内容やパーソナルティを考えながら適材適所で使い分ける事が必要だと考えます。


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