2014年4月29日火曜日

IEに深刻な脆弱性発覚、XPにはパッチも 発行されず

「米Microsoft(マイクロソフト)は現地時間2014年4月26日、同社のWebブラウザー
Internet Explorer(IE) 6~11に、標的型攻撃に悪用されうる脆弱性があると公表した(米
MicrosoftのSecurity Advisory)。米FireEyeは同日、IE 9~11を対象にした防衛・金融関連組織への標的型攻撃を検知したとブログにポストしている。FireEyeは一連の標的型攻撃を

「Operation Clandestine Fox」と名付けた。」(2014/4/29 6:30 日本経済新聞 電子版)


大変な事になっている。稼働しているIEの殆どで脆弱性が見つかった。リモートでアクセスされる可能性がある。ここで問題なのがXP問題である。自治体はおろか金融機関のATMの殆どはXPで動いており19年まで対応が終わらないと聞く。

実施に海外ではATMの不正アクセスが起こっているのだが、コレに対する対応はされていない。となればIEの問題なけでなくXPだと元々の脆弱性が存在すると認識される。金融機関のXPは専用線でありインターネットへの接続がないので、安全は確保されているとは言う物の実際アクセスされたと言う事実は、安全でないことが証明された。

IEだけの問題ならGoogleChromeを使うかFirefoxを使うかだろうが、IEだけの問題はなさそうなコメントも他の記事ではあって、IEはWindowsとは一体化されていると考えた方が良いのだろう。当面は新しいサイトには極力アクセスしない事も必要だ。アクセスさせて接続させて侵入する手口があるようだ。現時点でセキュリティーパッチは存在しないので以下の対策をマイクロソフトは提案している。



【IE対策として】


① 月例のセキュリティー更新プログラムでパッチを配布する予定
② 同社製の脆弱性緩和ツール「EMETの利用や、
③「VGX.DLL」の無効化を回避策として紹介。
その他、セキュリティ会社のFireEyeはFlashプラグインの無効化を推奨している。

それにしても、XPは①で対応されないので、結局バグを引きずりながら、使う事になる。と言ってWindows8にしてもIEが11なので、問題は解決しない。一刻も早いマイクロソフトの対応が望まれる!


2014年4月28日月曜日

フェイスブック 健康アプリベンチャー買収

「米フェイスブックは24日、スマートフォン久米のフィットネス(健康管理)アプリを手掛けるフィンランドのベンチャー企業、プロトジオを買収したと発表した」(2014年4月25日 日本経済新聞 夕刊 5ページ)

ファイスブックは先日、Googleと無人機での戦いを展開していたが、ここでまた健康分野に食指を延ばした。健康アプリの多くはフェイスブックと連携するものがあるが、本家がいよいよ登場か。





買収したプ買収したプロトジオが開発したのは「Moves」で評判の良いアプリである。ライフログを取る。最近はウェアラブルデバイスを身に付けてスマホと連動する場合が多いが、このMovesではiOSとiPhoneのハードだけで機能する所が特徴とも言える。

iPhoneのGPSや加速度センサーなどを利用して、動きを記録していく。歩いた歩数や仕事や自転車に乗っている時間なども判断する。動いた軌跡はGPS情報で記録され地図にポイントされる。GPSを使うと消費電力が激しいが、このアプリはエコモード?で動くらしい。

iOS、Android両者に無料で提供されているので使って見ると面白い。



健康管理ソフトはその周辺デバイスを含めて、今後は普通に使われるものになるだろう。その為にはビッグデータの取得と解析、提案、新サービスの提供など、多くの利用価値がある。特に個人の健康に関しては、興味が無い人はいないだろう。調子が悪ければ,アドバイスしたり、家族・知人に連絡し、さらには救急にまで情報を流す事ができる。

安心をに身に付けたくない人は居ないので、SNSのファイスブックには次の手としてはかなり有効なサービスになるだろう。無人機をファイスブックが何に使おうとしているか、分からないが、今回のようなもっと身近な分野での展開が期待されるだろう。



2014年4月25日金曜日

グーグルグラスを使って療養を研究

「英ニューカッスル大学のジョン・バインズ博士の研究班は、米グーグルの眼鏡型ウエアラブル端末「グーグル・グラス」の長期療養が必要な感謝の治療生活への応用を研究している」(2014年4月25日 日本経済新聞 産業 15ページ)




どうやら難病のパーキンソン病対策で研究されているようだ。イギリスのニューカッスル大学の研究によると、グーグルグラスの拡張現実はパーキンソン病の「フリーズ」を助けるとレポートしている。パーキンソン病の患者は、たまに突然足がフリーズして歩けなくなるという症状がある。この時レーザーポインターを進行方向の正面に照射すると、フリーズの原因を脳が勘違いして復活し、再び歩き始めることができると言う。現状ではレーザーポインターを持ち歩く必要があるが、グーグルグラスの機能にレーザーポインター役を果たす可能性があると考え、研究を進めている。

最近はコンタクト型のウェアラブルが出てきたので、これで目線を追えば、グーグルグラスにポインターで順路を書き出す事ができるのではないだろうか。コンタクト型端末だけは難しいが、組み合わせれば以外に早く実現するかもしれない。

用途はこの他にも、薬の管理、緊急時(倒れたときなど)の連絡にも使う事ができるとしている。さらには、パーキンソン以外でも、脳性麻痺など運動に制約を受けた人達にも応用できるのではないかとしている。

つまり四肢に麻痺や不自由さがある場合、音声やグラスの枝を触るだけで、機能が作動する環境自体が眼鏡型端末のメリットと言える。

眼鏡型端末には賛否両論あるが、このような積極的かつ利便性をもたらす利用に注力して行きたいものである。

米グーグル 街頭画像閲覧に新機能

「街頭画像閲覧サービス「ストリートビュー」に過去の写真を見られる新機能「タイムマシン」=写真は同社提供=を追加した。24日から約50の国・地域で、7年前までの写真を遡って見ることが可能となり、復元工事前後の東京駅の比較などができる。新機能は当面
パソコンを通じて提供するが、スマートフォンなどにも対応する予定だ」(2014/4/25付日本経済新聞 朝刊)



タイムマシン機能では「最も古いもので2007年までさかのぼって見られるようにした。ストリートビュー画面の左上に時計アイコンが表示される場所がタイムマシン機能に対応している。同アイコンをクリック後、タイムスライダーを動かすことで、その場所の過去の風景や異なる季節の風景に切り替えられる。」(INTERNET WATCH 2014/04/24)


やはり地図情報を押さえていることは、いろんなイベントを打つ事ができる。マーケティングへの応用だけでなく、いまやグーグルマップやEarthが使われない日はないほどの利用度である。位置情報が重要になってくると当然に地図における場所が必要になってくる。車の自動運転に関連しても、GPSとマップの関連は必須とも言える。

宮城県名取市閖上(2008年6月、提供:Google)

宮城県名取市閖上(2013年4月、提供:Google)

今回グーグルから提供されている写真を見ても、震災後と後の状況が一目でわかる。これにより復興の進捗度合いも分かってくる。自治体や国の対策状況の「見える化」にも一役買っているとも言える。

このようにデータは比較して見えてくる物が多い。予算に対する実積、標準に対する実際、など比較して分析する事ができる。また良い例をグーグルは提示してくれた。


2014年4月23日水曜日

コレまでなかった生活密着データ 生鮮品のビッグデータ

「ビッグデータの活用が騒がれる時代、実は重要な販売データが「分析不能」とされてきた。それが、人々の生活の中心である「食」のデータだった。野菜や魚などの生鮮品は、スーパーの店頭で「熊本産キャベツ」や「アラスカ産サーモン」など様々な表記で販売されている。総菜も各店舗が調理している。こうした食品は、店ごとに商品コードが異なるため、全国の販売動向を把握することができなかった。 だが、「全国統一コード」を開発して、食のデータの集積を狙う会社が3月下旬、日本の南 端、沖縄に設立された。」2014/4/23 7:00 日本経済新聞 電子版

これは大きな落とし穴を埋めた好例である。ビッグデータと言えどもやみくもにデータを集めてもなんの分析もできない。流通で使うデータのPOSなどのシステムで収集された物、JR情報などの昇降客の性別、定期区間、時間、などデジタルになっている情報がほとんどだ。最近はやりのビーコンでの顧客誘導、Bluetoothでの移動軌跡など、どれをとっても整然とした情報がベースになっている。

しかし生鮮食品が統一されたコードで管理されていない事自体を多くの人は知らない。ここに目を付けたのが、アイディーズ社長の山川朝賢(56歳)である。この社長が開発したを扱う為に設立したのが日本流通科学情報センター(JDIC)」である。


何故山川社長はこれに気付いたか。2002年から流通業のデータ分析を扱ってきて、生鮮食品がうまく分析できる環境になかった事を知っていたからだ。普通なら諦めるところだが、自ら管理する為のコード化を立案策定した事に大きな意味がある。

巷にビッグデータの文言は飛び交う物の、まだまだ分析対象から外されている、重要な分野がある筈だ。これを宝の山の考えればアイデアがでてくるかも知れない。


2014年4月22日火曜日

「和製グーグルグラス」が登場 わずか48グラム


「ウエラブル機器用 ソフトウエアや関連システムなどの開発を手掛けるウエストユニティスは、 新しいヘッドマウントディスプレー(HMD)を開発した。
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米Google(グーグル)のHMD「Google Glass」と同じ片眼型。2次電池を含んだ重さは 48gで、専用フレームやレンズを含めても100g 未満と軽い。」(2014/4/22 6:30 日本経済新聞 電子版
 ) 

これまでもキャノンが開発したHMDを3Dプリンターの次にくる新技術として、ブログで紹介したが、業務用が主なものであった。今回のウエストユニティスが開発したHMDも当初は業務用としているものの、殆どグーグルグラスである。




開発したウエストユニティスは、技術・技能伝承用オーサリングソフトのVJS(visual job school)などを開発しているユニークな会社である。

今回開発されたヘッドマウントディスプレー(HMD)の内容を以下にまとめる。


① 映像表示部には、オリンパスが開発した「瞳分割方式」と呼ぶ光学技術を採用 
② 映像表示素子は、米Kopinの液晶パネルを 採用(画素数はWQVGA(約 400×240) )

③ OSは「Android 4.2」を採用
④ 無線通信機能は、Bluetooth 4.0と無線 LAN(IEEE 802.11b/g/n)に対応
④ 音声認識と、側頭部にあるタッチパッドで操作
⑤ センサーは、3 軸の加速度センサーとジャイロセンサー、地磁気センサー、計9軸
⑥ カメラは、写真200 万画素で、動画は1920×1080画素30フレーム/秒で撮影可
⑦ 発売時期は、2014年初夏に法人向けに始める予定
⑧ 価格は、単体の価格15万円(税別) 



本家のグーグルグラスの昨年のスペックは以下の通りだが、比較項目の違いはあるが、両者の特徴はわかるだろう。バッテリーの比較はしていないが、動画をフルスペックで利用した場合は、ウエストユニティスのHMDは1時間と言う。グーグルは特に記載がないし、動画のスペックが低い事もあり、もう少し持つかも知れないが、食いが大きいと言うコメントがある。

① ディスプレイは、高画質ディスプレイは約2.4メートル)離れたところから見る25インチHDスクリーン と同レベル。
② カメラは、写真500万画素で 動画は720p
③ オーディオは、骨伝導変換器
④ 無線通信機能は、WiFi:802.11b/g とBluetooth
⑤ 容量は、16GBだが使用できるのは12GB
⑥ バッテリーは、通常使用で1日(動画撮影はバッテリーの食いが大きい)
⑦ OSは、Android 4.0.3以上対応のもののみ
⑧ センサーは、 GPS、SMSメッセージ対応 


ウエストユニティスのHMDは、取り立てて特徴的なものはないが、多くの日本製品を使い信頼性の高い製品にできあがっているようだ。精密になれば成る程、日本製のアドバンテージは上がってくる。iPhoneでも主要部品は日本製である。その意味では、グーグルグラスよりも品質は高いかも知れない。

実際装着して比較ができると良いのだが。



2014年4月21日月曜日

良品計画のデータ解析受注 ビッグデータ解析

ビッグデータ分析サービスを手掛ける米トレジャーデータは、良品計画からデータ解析を受注したと発表した。良品計画は自社が運営する「無印良品ネットストア」の利用履歴や購買履歴などのデータ分析やスマートフォン(スマホ)アプリの「MUJI passport」について、データの収集・分析を依頼する考え。2014/3/19 7:00 日本経済新聞 電子版

業種特化の分析支援を支援するソフトを米トレジャーデータが開発する。製品の人気度合いや、業績の評価指標を示す分析軸をあらかじめ業界ごとに設定して、ITに精通していなくても等位に分析できるようにする(2014年4月21日 日本経済新聞 産業 7ページ)

米トレジャーデータは2011年に芳川裕誠CEOが起業した会社でビッグデータ分析のサービスルを行う企業である。米Yahoo!創業者のジェリー・ヤン氏、Ruby作者のまつもとゆきひろ氏らが出資している




同社が開発したクラウド型データ分析基盤「Treasure Data Platform(トレジャーデータ・プラットフォーム)」が2013年に発表されている。


Treasure Data Platformは、センサーデータや購買取引データ、Web閲覧やアプリケーション利用に関するログデータなど、企業が保有する大容量の時系列データを、企業のオンプレミスシステムからクラウド上へ吸い上げ、データ処理・分析をするプラットフォームを提供するサービスだ。 (2013/05/21羽野 三千世=ITpro )

①「td-agent」と「Bulk Importer」
  データを収集してクラウドへアップロードするインポートツール
②「Plazma」
  Amazon Web Servives(AWS)上に構築した列指向型データベース
③ Plazmaに蓄積したデータは、簡単なSQL言語を使って抽出・可視化できる仕組みだ。
④ 利用料金は月額3000ドルから。

2014年4月17日木曜日

グーグル、無人機でネット接続 ベンチャー買収、辺境でも通信

「インターネット検索最大手の米グーグルは14日、無人機ベンチャーの米タイタン・エアロスペース(ニューメキシコ州)を買収したと発表した。買収金額は非公開。アフリカ大陸など通信インフラの整備が遅れている地域でネットサービスを提供するプロジェクトに、タイタンの無人機技術を活用する。」(2014/4/15付日本経済新聞 夕刊

気球につづいて?本格的な無人機を使うらしい。そもそもグーグルは未整備地域のインフラ整備を推進するために、これまでは気球ベースの装置を考えており、最近も実験を終えたばかりで、結果も良好だった。このプロジェクト・ルーンとの関連は分からない。






買収したのはまだ2012年に設立されたばかりのベンチャー企業のタイタンである。この無人飛行機は太陽パネルで発電し5年飛行が可能という。無人機は「UAV(Unmanned Aerial Vehicle)」「ドローン」と呼ばれたりもする。あらかじめ入力したルートに沿って自動で飛んだり、人が遠隔で調整する。大きさや用途により種類もさまざまだ。 グーグルは、利用目的を以下のように挙げている。


  1. データ配信
  2. 農作物の管理、
  3. 救助捜索活動など
フェイスブックも英国のアセンタを買収したようで、無人機ビジネスがこれから面白くなりそうだ。これらのインフラをうまく使うビジネスもまた新たに作られるだろう。


2014年4月15日火曜日

ドイツ発、考える工場 部品とロボ、ICタグで「会 話」

「シーメンスやダイムラー、ボッシュなど、ドイツを代表する企業が連合し、ものづくりを根底から変えようとしている。劇的な生産性向上と省エネルギーを実現し、猛追する新興国を引き離して、生産拠点としての強さを固める――。ものづくり大国ドイツが威信をかける「第4の産業革命」は、11兆円超の経済効果も期待される。」(2014/4/15付日本経済新聞 朝刊

ドイツの「第4次産業革命」 つながる工場が社会問題解決


以前ブログで書いた内容だが、いよいよ始動し始めた。4月上旬。独北部ハノーバーで開かれた世界最大級の産業見本市「ハノーバー・メッセ」。


取り分けシーメンスのブースに人だかりしたらしい。ここでは新しい工場の考え方を提案した自動車組み立てラインがあった。この特徴は、作られる車と、作るロボットが双方で情報を遣り取りして作業が進む点である。

 仕組みはこうだ。車体にはICタグが埋め込まれ、型式や必要
部品、組み立て手順などの情報が記録
してある。車体はロボット
に近づくと「5枚のドアが必要です」などと作業を指示。ロボッ
トは指示を聞いて動く。2014/4/15付日本経済新聞 朝刊
 そもそも生産性を最大限に上げる為、資源を有効に使う為、コストを最小に抑える為にこの構想が作られた。これはネットが前提の高度な次世代社会を想定した物だった。今回の催しで、高効率なラインが作られる素地がでてきた。

2014/4/15付日本経済新聞 朝刊

このトッピックスはドイツの記事ではあるが、いざ実現させるための技術は実は日本にある。何故ならロボットの開発、利用では群を抜いているからだ。この第4次産業革命が実現すると世界中で高度なロボットが稼働する。その時に日本の技術が最大限に活かされてくる。

しかしその技術を虎視眈々と狙っているのが米国で、グーグルやアマゾンなどもすでにロボットを開発、活用し始めている。いまは自社用であっても、近未来には必ずそのノウハウを集積して産業界に出てくる可能性が高い。


これらが実現して何が嬉しいかと言えば、工場の稼働率が最大化される。つまり産業によって工場の稼働率は変わってくるが、150%で稼働している工場もあれば、50%しか動いていない工場もある。高稼働率の工場から、作業を低稼働の工場に回せば、100%と100%になり、共に正常な稼働が可能になる。無駄な作業を一社で賄うことなく、共同で行う事が必要だという考えである。

また資源に関しても、食品でもそうだが作ったものの多くが廃棄されているという。このような無駄がないように適正在庫をグローバルて最適化するもくろみがある。部品需要が100であるのに、A社で作成した部品80とB社で作成した部品40であるならば、20に作りすぎによる無駄が発生する。情報があればそれぞれ10減らせば、供給ものに無駄なく部品を提供する事ができる。

どっちが作るなど、難しい問題が山積するだろうが、考え方として無駄を無くす努力は継続させないければ有限の資源はいつかなくなってしまう。大きな課題ではあるが、まずはここ企業での生産性、歩留まり低減を目指して定着させて行くのだろう。

2014年4月14日月曜日

ネット暗号化ソフトに欠陥、通信機器の危険も判明 米企業・政府、対策急ぐ 実害でる?

「インターネットの通信販売や銀行のサイトなどで広く使われている暗号化ソフト「オープンSSL」に深刻な欠陥が見つかった問題の影響が広がっている。同ソフトを利用するウェブサイトに加え、一部の通信機器にも脆弱性が見つかった。ハッカーがこの欠陥を利用して攻撃を仕掛けると、個人情報が流出する恐れがある。米国ではグーグルやフェイスブックなどの企業や政府機関が対応を急いでいる。」(2014/4/13付日本経済新聞 朝刊

暗号化ソフト欠陥で被害 894人の情報漏洩か 三菱UFJニコスクレジットカード番号は一部非表示になっているため金銭的な被害は確認されていない。個人情報が閲覧された可能性のある会員には、メールや電話でIDやパスワードを変更するよう連絡したという。同社は「発生を阻止できなかったことを深く反省し、再発防止の徹底を図る」としている。(2014/4/19付日本経済新聞 朝刊

まずはOpenSSLってなに?ということだが、これは外部のソフトウェアから呼び出して利用するライブラリプログラムの一種で、自分の開発したソフトウェアにSSL/TLSSecure Sockets Layer/Transport Layer Security)による暗号通信機能を組み込むことができるもの。オープンソースなので、Webサイトで認証情報や個人情報、決済情報などの送受信を安全に行う手段として広く普及している。、誰でも自由に入手・利用しプログラムと共に再配布したりすることができる。

多くのプログラミング言語やOSに対応しているため、暗号通信機能を組み込む手段として様々な分野で幅広く利用されている。この事が今回の騒動のもとになっている。


利用しているWedサイトの対応の問題なので、自分で対処することはできないが、少なくとも当面は頻繁にパスワードを変更することが得策だろう。攻撃自体は必至であるものの、取得されたIDに対するパスワードが変わっていれば、簡単に入り込めない筈である。

  1. アップル、マイクロソフトは、「影響なし」としている
  2. グーグル、アマゾンは「殆どのサービスで対策済」としている
  3. ヤフーはブログサービスに対応した。またパスワード変更を要請
  4. フェイスブック、ツイッターは対策済として、パスワード変更を要請

2014/4/13付日本経済新聞 朝刊

関係者によると、同ソフトの欠陥は2年前から指摘されてきたが、同ソフトを提供するウェブサイト(オープンSSL運営団体)が7日に欠陥を公表し、修正した最新版を公開している。それにしても、2年も前から指摘されていながら、やっとパッチが出てきたのは遅すぎる。これがオープンソースであるとも言える。タダより高い物はない、と言う結局高い物に付く可能性がある。アンドロイドはオープンでも一私企業が提供しているものなので、今回のような遅い対応には成らないだろう。何故ならグーグル自身の信用問題になるからだ。

しかしオープン故に各社各様で付加した機能があり、品質が定まらない、と言う評価もある。iOSが未だに信頼に足ると言われる所以でもある。オープン利用時の警告が今回の出来事で明らかになったであろう。


2014年4月10日木曜日

クラウド 社内の設備 日本IBM

「日本IBMは9日、企業のクラウド導入を支援する新サービスを発表した。同社が動作や性能を検証した機器、ソフトを顧客企業の施設に設置してクラウドシステムを構築。運用や監視も行う」(2014年4月10日 日本経済新聞 産業 7ページ)

自社クラウドの支援にIBMが取り組見始めた記事で有り、目新しさはない。ただ運用レベルまでサービスに入れている事から、情報システム部が一からシステムをデザインする必要はなくなった。サービス名は、「IBMクラウド・マネージド・サービス」と言う。IBMは運用コストを3から4割削減できると言っているが、これは相当レベルの運用を実施していた企業に限るだろう。しかもSAPの運用コストを例にしているから、あまり当てにできない数字だ。



またセキュリティーに関して、秘密保持しやすいとも言っているが、これもIDCセンターなどの方が一般的な企業のマシンルームよりもレベルは遙かに高いので、広義のセキュリティーレベルは専門会社に遠く及ばない。

解説に、「複数企業が同一設備に相乗りすることがないため処理能力の水準を保ち安い」(同上)とある。一見そうかと思う所もあるが、およそ専門企業が使うサーバー機器は、一般のそれよりも高性能であり、処理能力の水準が低いまま保たれる可能性もあるので、トータルコストと効果で考えると、自社で抱えるにはマシンルームの償却コスト、通信環境など勘案すれば、自ずと結論がでそうだ。

ただこのようなサービスがでてくる背景には、自社で抱える事に意義をもつ会社が結構いる事が事実があるということだ。自社で抱えていれば、何かあっても自己責任、責任の所在が明確になる。東芝の韓国企業への技術漏洩は、何をやっても倫理の問題なので防ぎようがない。何を守るかと言う事が、自社クラウドか専門会社かの選択基準になるかもしれない。

考え方としては、クラウド専門会社を使う前に、自社内でクラウドを運用してみるという事は考えられる。スキルを積んだ上で、専門会社に移行する方法もあるだろう。

いづれにしても、ネット社会になって、クラウド化が前提になって来た事示唆した記事である。

2014年4月9日水曜日

アマゾン 酒類を直販開始 日本でも食品販売の布石か?

アマゾンジャパン(東京・目黒) 8日、酒類の販売を始めたと発表した。自社サイトに出店する企業が取り扱ってきたが、自らも直接販売に乗り出した。(2014/4/8 23:48 日本経済新聞 電子版


ついにアマゾンは食品への足がかりを作ったか?6000種類にもおよぶ酒類を催促で即日配送するサービスを自ら始める事になった。米国ではアマゾンはAmazonFreshという生鮮食品宅配サービスを行っている。


関連ブログを参照して欲しいが、Googleも同様のサービスを米国では開始している。昨年6月からのサービスであるが、動画のようなAmazonDashを作っていると言う事は、ビジネスとしてうまく行っている証拠だろう。それにしても、何でもかんでもネットで買い物ができるようになってきた。実店舗とのコラボも進んでいるとは言え、ネット販売の内容も多岐に渡るようになってきた。ついに食品もか。次にはネットで農家から直送されてくるのも夢ではない。中間マージンが省かれれば、利用者や作成者にはメリットがある。

ネットと物流が整備されれば、殆どの物が手に入ってしまう。これまで買い物に費やしていた時間を別の活動に使う事ができるようになる。仕事か勉強か、レジャーか。またこれらの新たに創出された時間を使った新しいサービスが出てくるだろう。




米アップルのiWatch秋発売へ 製造業者決定 ―関係筋 台湾

「台湾の経済日報は8日、米アップルが開発中とみられる腕時計型端末「iWatch」の部品供給業者が明らかになったとしています。これは、サプライチェーン(部品供給チェーン)から流出したBOM(部品表)から明らかになったもので、組み立てはQuantaが独占的に行うとしています。」(ガジェット速報2014/04/08)





写真はモトローラの腕時計型端末だが、アンドロイドらしい装いである。台湾の経済日報が伝える写真は下記のスクエアー型のものを出している。スクープではないと思うが、これだと食指が動くデザインとは言い難い。


http://udn.com/NEWS/FINANCE/FIN3/8598514.shtml


いかにも端末した腕時計型は、サムスンのギア2が心拍計などを搭載してギャラクシー・ギアの雪辱戦に出てきたが無骨感は否めない。筆者の好みで言えば、あまり端末らしい形は望まないが、おそらくアップルが出してきたら、好むと好まざるとに係わらず購入してしまうだろう。

1チップで最低6つのセンサー周りを処理するチップが搭載され、血圧測定や心拍数測定の機能が備えられる見込みである事から、使ったら四六時中装着していると思う。いまJawboneのUPを使っているが24時間身に付けている。

いつ発売かは未定だが、予想では今秋でiPhone6と同じ9月ではないかと言われている。いくらで提供されるかも未定だが、iPhoneとの抱き合わせセット価格で出して貰えると嬉しい。


2014年4月8日火曜日

明日 XPサポート終了!! オランダと英国が 「延命」契約



英国政府は「Windows XP」、「Office 2003」および「Exchange 2003」の英国公共機関へのサポートを継続する費用として、マイクロソフトに554万8,000ポンド(約9億5,000万円)を支払うことに同意したと報じた。4日にはオランダ政府も、まだWindows XPが走る3万台を超えるコンピューターに関して、XPのカスタムサポートを受ける巨額な契約をマイクロソフトと結んだ。

日本政府が契約したとは聞いていないが、大企業の中では延命サポート契約を受けている所があるかもしれない?しかし延命措置を行って、良い事は1つもない。延命はあくまでも延命であって、回復はしない。

XP機を停止させると、何が本当に問題なのかを、今一度検討する必要がある。いま使っているからでは理由にならない。政府とて所詮役所であるし、これまで危機管理が出来ていない政府に身を任せている国民はもっと怒らなければならない。日本の地方自治体も同じだ。税金を適正な使い方をしないから、XPに上げる原資がなくなったのだろう。

とは言え地道でも、XPから移行を続けなければならない。XP機は絶対にネットに接続してはならない。以前のXP対応ブログ↓を是非とも参照して欲しい。

2014年4月7日月曜日

グーグル、モジュール式携帯「Ara」プロジェクトの動画を 公開

「Googleは、ユーザーがスマートフォンを自作できるようになる未来を垣間見せる動画を公開した。Googleはこのほど、同社の「Advanced Technology and Projects」(ATAP)グループの一部メンバーを紹介する短い動画を公開した。登場するメンバーは、「Project Ara」を手がけている面々だ。」(2014/04/05 Cnet)



もともと以前買収していたモトローラがカスタマイズできるスマホ「Moto X」を研究していたが、それを進化させたものらしい。ATAPグループは、Motorola MobilityがLenovoに買収された後も、Googleに在籍したままだという。

面白いのは、コンポーネントをつなぎ合わせるのに永電磁石を用い、各ピースを一回の通電で固定するといった技術だ。

こうなるとPCがユーザーにカスタマイズされたようにスマホも独自の仕様で使う事ができるようになる。となると以前のMacがそうであったように、ブラックボックスと化してアップルの製品の範囲内で使う事になる。アップルはハードメーカーではあるが、独自の最適解を提示してくれるものの、ヘビーなユーザーにはWindowsが好まれたように、また終熄方向に向かわないよう舵取りが必要だろう。

マイクロソフトのWindowsOSの無償化に踏み込んだ。アップルもこれはと言う所とタイアップしてiOSを提供してはどうだろう。その際Freeであるかどうかは別として、他のメーカーが扱えるようになる事が大事だ。今時一社だけの技術で革新的な方向を目指すのは至難の技である。あの巨大自動車メーカーでさえ、国際協力を始めて進歩を共有している。

Googleのこの構想は、これからではあるものの、いつもながらのワクワク感となって伝わってくる。一層のおもしろ製品を世にだして欲しい。

2014年4月6日日曜日

6秒動画「Vine」、動画メッセージ機能を追加

 米Twitter(ツイッター)の6秒ビデオ共有サービス「Vine」は現地時間2014年4月3日、ビ
デオ付きダイレクトメッセージ機能の提供を開始した。Vineビデオを添付したメッセージを非公開で友達に送信できる。(2014/4/5 6:30 日本経済新聞 電子版


米Twitterの子会社で「Vine」を運営するVine Labsは、特定の1人に対しVine動画を非公開で送れる機能「Vine Message」を発表した。iOS 6以上、Android OS 4.0以上に対応の最新版に搭載されている。2日前から(4/4)から無償でダウンロードできる。



これがまた結構面白い。ライブ配信できるツイキャスと共通するテイストがあるが、流行の短時間動画には、YouTubeにはないメッセージ性が感じられる。相手はVineユーザーでなくても、アドレス帳に載っていれば、電子メールやショートメッセージングサービス(SMS)経由で送信できる。複数の相手に一斉送信できるが、やりとりはグループではなく1対1となる。YouTubeでもVineのBestが上がっている。↓





Vineの6秒動画をVine Messageとして送信するには、
  • ①Vineメニューからメッセージを選択し、友達を選択する。
  • ② フォロワーでない人にはアドレス帳から選択するか、直接メールアドレスか電話番号を入力する。(この機能も特徴として上げられる)
特定の人との遣り取りができるので一般に公開される事はないし、メッセージを受けとりたくない人は「Other」として、これをOffにすれば良い。その意味では、ビジネスでも特定のメンバーにちょっとしたコメントを送る事も可能。このようなツールは今後メールを補完する形で、TwitterやLINEと一緒に使われて行くと思われる。

コミュニケーションは相互の意思疎通が目的であるから、いち早くこれらのTOOLを使いこなした組織は、他に先んじた効果をもたらす可能性が高い。いつまでもメールで余計な文言を含めて遣り取りしていては、時間に無駄になる。

2014年4月4日金曜日

脱迷宮に本気のマイクロソフト OS無償化とクラウド戦略 ビジネスモデルを変える!

「マイクロソフトは現地時間2日から、米サンフランシスコで開発者向け会議「BUILD(ビルド)」を開催している。この初日の基調講演で明らかにされたのが「ウィンドウズフォンと小型タブレット向けウィンドウズの無償提供」だ。」(2014/4/4 7:00 日本経済新聞 電子版

http://www.neowin.net/news/tags/build_2014

4月2日より米Microsoftの開発者会議「BUILD 2014」が開幕されているが、初日でOSが無償であるとの発表があった。9インチ以下との事ではあるが、これは画期的な戦略で、これまでバンドルされたOSのライセンス料で莫大な収益を上げてきた。

最初見たときは、Windows Mobile用のOSかと思いきや、本物を展開させるらしい。Googleが無償でAndroidを出して、iOSを抜いてトップに躍り出た事を辿る方法ではあるが、なんと言ってもOffice使える環境は、少なくとも企業向けには大きなメリットをもたらすだろう。何故ならWindows搭載のタブレットが安価に各社から提供されるからである。

マイクロソフトは「OSを各社メーカーが容易に搭載できるようにバードルを下げた仕様にする」など地道に道筋を作ってきた。その意味では振って沸いた訳ではない。しかし明確に新CEOがこれを言ったのは、生まれ変わる事の宣言とも言える。ではマイクロソフトは何で稼いでいくのだろう。Xboxもあるだろうが、やはりクラウド戦略であろう。

Googleが無償提供した為、各社メーカーがコストを押さえた、アップルに対抗できるスマホを作る事ができた。結果として搭載数ではトップに躍り出た。これに真似てシェアを拡大するつもりだろう。シェアが広がれば、オフォスも当然使われるのでクラウド提供のOffice365は実質有償で使われる事になる。しかしクラウドはこれだけでは無い。

ここで別の記事になるが、東京工科大学が業務システムの全てをクラウドに移行すると昨日3日に発表している。ここで使われるクラウド環境は「マイクロソフト、アジュール」である。


クラウドサービスではアマゾンのAWSが群を抜いているが、ビジネスでのクラウド環境提供はGoogleは後塵を拝している状態である。ASWを追撃しているのはむしろIBMなどの巨大企業である。

しかしシェアはアマゾンを除いては、拮抗しておりまだここで存在感を出す事は可能な状態である。ここにマイクロソフトは目を付けていて、虎視眈々とチャンスを伺っていたように思える。アズールの名前自体は数年前から出されていたが、積極的な広告宣伝は今年になってから激しさを増している。

静岡大学が業務システムの殆どをクラウドに移行したのは記憶に新しい。同大の井上春樹情報基盤センター長は、「情報を暗号化すればクラウドの方が安全で効率的」とまでも言っている。大学でもGoogle mailをオフィシャルで使っている所もあるし、企業より積極的な活用を行っている。企業では、なんと言っても丸紅の例が最近ではセンセーショナルなクラウド全面移行であった。

日経コンピュータ 2014年2月20日号  p.11 

このような例を見ても、業務システムのクラウド移行は加速されると思われる。なんと言っても運用コストの削減や時間の節約にもなる。その上半端なセキュリティより強固なセキュアな環境が得られるとなれば、検討しない方がむしろおかしいだろう。

マイクロソフトの次なる戦略である、クラウドがどこまで成功するかはOffice365をうまく利用する事にかかっているかもしれない。




2014年4月3日木曜日

「41秒」が生んだ5億円効果 スマホ時代の動画活用術

「商品の販促用に制作した、たった41秒の動画が5億円以上の広告効果に――。タイヤのネット通販を展開するオートウェイは2013年11月、冬用タイヤの販促動画を制作してYouTubeに公開した」2014/4/3 7:00 日本経済新聞 電子版

その映像がこれ。これが5億円効果の動画である。




今や静止画や文書だけでは、訴求が難しくなってきているのか、直感的であり分かりやすいものが受けるのだろう。この手法は今に始まったわけでもないが、それだけYouTubeのような動画サイトは見る人が多いと言うことだろう。

大きなアクセスを誇るサイトへの動画投入は確かに、当たれば効果は多いだろうが、検索されやすくする努力も強いられる点は、ホームページと基本的には同じ事だろう。

以下画像は「500ドルで制作した動画をきっかけに口臭対策ブラシの販売数が100万本以上の爆発的なヒットを記録した」(同上)である。



文具や家具の販売を手掛けるプラスジョインテックスカンパニーの母体であるプラスも動画には積極的だ。その為のアプリまで用意している。実際椅子などがどのように使えるかなどは画像を見た方が早い場合もある。新製品で何に使えるかなども実際に使っている所を見せた方が理解されやすいだろう。



これまで動画と言えば、代表的なものがテレビだが、そのテレビは広告収入で成り立っている。しかしこの時代テレビの広告訴求力は次第にネット上の動画に移りつつあると言っても過言では無い。何故ならコストが安いからである。有名な俳優を数千万で使って、広告代理店のこれまた高額な広告作成費を払って企業は商品を宣伝している。それを流すテレビ局にも秒単位、分単位で高額な枠を買って・・・、と考えると、とても割に合わない宣伝コストを思えるようになる。ましてやその高額な宣伝コストを商品にも転嫁されている訳だから、尚更テレビは提供する企業も、購入する利用者も双方にデメリットな媒体に思えてくるだろう。

それでも、まだまだテレビの訴求力は高いと言われているが、実際スマートテレビの売れ行きは今ひとつのようで、売れているのはApple TV、Googleのクロームキャストなどの動画ストリーミング装置である。昨日4月2日にはAmazonが「Fire TV」を発表して一層の激化が期待される。ネットをうまく利用している企業に、これから広告媒体も移動していく感がある。

話を戻せば、動画をうまく活用できれば、ビジネスチャンスがでてくると言う事だろう。しかし目立つ内容でない検索されない。



2014年4月2日水曜日

アップルが買収交渉、ルネサス半導体子会社

「米アップルは半導体大手のルネサスエレクトロニクスと、ルネサスの液晶用半導体子会社の買収交渉に入った。基幹部品の技術者を自社で抱え、高精細で消費電力の少ないスマートフォン(スマホ)の開発を加速する。アップルは外部の部品メーカーに開発を任せて成長してきたが、スマホのシェアが低下するなか中核技術の取り込みに動く」(2014/4/2付日本経済新聞 朝刊)

なんと言っても今日のトピックスは、日経一面トップ記事となった、アップルの買収する「ルネサスエスピードライバ」買収記事だろう。


会社概要によると以下のような企業である
  • 事業内容:中小型液晶向けドライバ・コントローラの設計・開発・製造および 販売・マーケティング
  • 出資比率 : ルネサス55%、シャープ25%、PowerchipGr20%
いま何故買収かと言う事だが、日経の見立てでは、以下のような戦略であると言う。

スマートフォン(スマホ)向けの半導体と基本ソフト(OS)で覇権を握る米クアルコム・グーグル連合に対抗するため、ルネサスエレクトロニクスの子会社株取得に続き、買収戦略を加速させる可能性もある。
関係筋によると、ルネサスは他の複数社とも話し合っており、売却先がアップルになるかどうかは流動的だ。(ロイター2014年 04月 2日 16:58)その意味では、まだ分からない。しかしRSPは、アップルのiPhone用液晶の駆動に使う半導体(液晶表示ドライバーIC)を開発・製造している事もあって、アップルとして他社へ売却されるのをノウハウ流出として、それを食い止める意図もあると推察される。

 アップルはこれまでに多くの半導体企業を買収してきた経緯を考えると、日経見立ての方が積極的ではある。サムスンは自前で液晶表示用半導体事業をもっている事を考えてもあり得るだろう。

しかし自前と言う事は、ペイするだけiPhoneやiPadを売らなければならない。サムスンの半分と言われている販売数を考えるとコストが高くなり、アップル製品はこれまで同様高い製品である事を続ける事になる。基礎技術をしっかり押さえるのは良いが、MacがPowerPCで実際にアドバンテージが取れたかと言えば疑問であり、汎用のIntelを使ってからコストもこなれて、且つ仮想でWindowsが使いやすくなった。


基本も大事だが、Googleのようなワクワク感ある製品を出して欲しい。グラス関連では完全にGoogleにリードされ大きな水を開けられている。買収した半導体会社での成果が製品に活かされている事を一般消費者はどれ程意識しているのだろう。大差ないなら汎用品を使ってハードコストを下げて、OSの安定性や地図ソフトなど実用性あるものへの投資をすることが魅了ある製品への早道だ。そろそろ発想を変えないと・・・・。

2014年4月1日火曜日

ARアプリ開発 容易にするツール

「サイバネットシステムはARアプリの開発基盤「CYBERねっこ」を開発した。玉川大学などを運営する学校法人の玉川学園が4月1日に公開するスマートフォン向けの学校紹介アプリ「TAMAGAWA」の製作に採用された」(2014年4月1日 日本経済新聞 産業 7ページ)

AR技術を使ってアプリを開発することは面倒だが、これを簡単に作る事ができるのが、この開発環境である「CYBERねっこ」になる。サイバネットは可視化システムやCAEなど手がけている会社だ。

今回「TAMAGAWA アプリ」に採用された「CYBER ねっこ」システムは、AR 機能を搭載したオリジナルスマートフォンアプリを開発する際に組み込むフレームワークです。この「CYBER ねっこ」上で開発したアプリでは、「App Store」や「Google Play」を通じてアプリを公開した後でも、サイバネットが取り扱っているAR コンテンツ制作支援ツール「metaio Creator」を使って制作したAR コンテンツを既存のアプリに自由に追加、編集することができるため、アプリ開発の知識を必要とせず、コンテンツ制作者の負担を大幅に削減できます。また、アプリの利用者にとっても、アプリをインストールしなおす必要がないというメリットがあります。http://sankei.jp.msn.com/economy/news/140401/prl14040112110089-n1.htm




ARがどんな事ができるのかなどに関しては、下記ブログを参照 して欲しい。このような環境が比較的簡単に実現できると言うことである。分かり易さを提供する意味では、グーグルグラスなどでの活用もAR技術が多く活用されている。

NIKKEI AR というサービス