「マイクロソフトは現地時間2日から、米サンフランシスコで開発者向け会議「BUILD(ビルド)」を開催している。この初日の基調講演で明らかにされたのが「ウィンドウズフォンと小型タブレット向けウィンドウズの無償提供」だ。」(2014/4/4 7:00 日本経済新聞 電子版)
http://www.neowin.net/news/tags/build_2014 |
4月2日より米Microsoftの開発者会議「BUILD 2014」が開幕されているが、初日でOSが無償であるとの発表があった。9インチ以下との事ではあるが、これは画期的な戦略で、これまでバンドルされたOSのライセンス料で莫大な収益を上げてきた。
最初見たときは、Windows Mobile用のOSかと思いきや、本物を展開させるらしい。Googleが無償でAndroidを出して、iOSを抜いてトップに躍り出た事を辿る方法ではあるが、なんと言ってもOffice使える環境は、少なくとも企業向けには大きなメリットをもたらすだろう。何故ならWindows搭載のタブレットが安価に各社から提供されるからである。
マイクロソフトは「OSを各社メーカーが容易に搭載できるようにバードルを下げた仕様にする」など地道に道筋を作ってきた。その意味では振って沸いた訳ではない。しかし明確に新CEOがこれを言ったのは、生まれ変わる事の宣言とも言える。ではマイクロソフトは何で稼いでいくのだろう。Xboxもあるだろうが、やはりクラウド戦略であろう。
Googleが無償提供した為、各社メーカーがコストを押さえた、アップルに対抗できるスマホを作る事ができた。結果として搭載数ではトップに躍り出た。これに真似てシェアを拡大するつもりだろう。シェアが広がれば、オフォスも当然使われるのでクラウド提供のOffice365は実質有償で使われる事になる。しかしクラウドはこれだけでは無い。
ここで別の記事になるが、東京工科大学が業務システムの全てをクラウドに移行すると昨日3日に発表している。ここで使われるクラウド環境は「マイクロソフト、アジュール」である。
クラウドサービスではアマゾンのAWSが群を抜いているが、ビジネスでのクラウド環境提供はGoogleは後塵を拝している状態である。ASWを追撃しているのはむしろIBMなどの巨大企業である。
しかしシェアはアマゾンを除いては、拮抗しておりまだここで存在感を出す事は可能な状態である。ここにマイクロソフトは目を付けていて、虎視眈々とチャンスを伺っていたように思える。アズールの名前自体は数年前から出されていたが、積極的な広告宣伝は今年になってから激しさを増している。
静岡大学が業務システムの殆どをクラウドに移行したのは記憶に新しい。同大の井上春樹情報基盤センター長は、「情報を暗号化すればクラウドの方が安全で効率的」とまでも言っている。大学でもGoogle mailをオフィシャルで使っている所もあるし、企業より積極的な活用を行っている。企業では、なんと言っても丸紅の例が最近ではセンセーショナルなクラウド全面移行であった。
日経コンピュータ 2014年2月20日号 p.11 |
このような例を見ても、業務システムのクラウド移行は加速されると思われる。なんと言っても運用コストの削減や時間の節約にもなる。その上半端なセキュリティより強固なセキュアな環境が得られるとなれば、検討しない方がむしろおかしいだろう。
マイクロソフトの次なる戦略である、クラウドがどこまで成功するかはOffice365をうまく利用する事にかかっているかもしれない。
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