2014年4月15日火曜日

ドイツ発、考える工場 部品とロボ、ICタグで「会 話」

「シーメンスやダイムラー、ボッシュなど、ドイツを代表する企業が連合し、ものづくりを根底から変えようとしている。劇的な生産性向上と省エネルギーを実現し、猛追する新興国を引き離して、生産拠点としての強さを固める――。ものづくり大国ドイツが威信をかける「第4の産業革命」は、11兆円超の経済効果も期待される。」(2014/4/15付日本経済新聞 朝刊

ドイツの「第4次産業革命」 つながる工場が社会問題解決


以前ブログで書いた内容だが、いよいよ始動し始めた。4月上旬。独北部ハノーバーで開かれた世界最大級の産業見本市「ハノーバー・メッセ」。


取り分けシーメンスのブースに人だかりしたらしい。ここでは新しい工場の考え方を提案した自動車組み立てラインがあった。この特徴は、作られる車と、作るロボットが双方で情報を遣り取りして作業が進む点である。

 仕組みはこうだ。車体にはICタグが埋め込まれ、型式や必要
部品、組み立て手順などの情報が記録
してある。車体はロボット
に近づくと「5枚のドアが必要です」などと作業を指示。ロボッ
トは指示を聞いて動く。2014/4/15付日本経済新聞 朝刊
 そもそも生産性を最大限に上げる為、資源を有効に使う為、コストを最小に抑える為にこの構想が作られた。これはネットが前提の高度な次世代社会を想定した物だった。今回の催しで、高効率なラインが作られる素地がでてきた。

2014/4/15付日本経済新聞 朝刊

このトッピックスはドイツの記事ではあるが、いざ実現させるための技術は実は日本にある。何故ならロボットの開発、利用では群を抜いているからだ。この第4次産業革命が実現すると世界中で高度なロボットが稼働する。その時に日本の技術が最大限に活かされてくる。

しかしその技術を虎視眈々と狙っているのが米国で、グーグルやアマゾンなどもすでにロボットを開発、活用し始めている。いまは自社用であっても、近未来には必ずそのノウハウを集積して産業界に出てくる可能性が高い。


これらが実現して何が嬉しいかと言えば、工場の稼働率が最大化される。つまり産業によって工場の稼働率は変わってくるが、150%で稼働している工場もあれば、50%しか動いていない工場もある。高稼働率の工場から、作業を低稼働の工場に回せば、100%と100%になり、共に正常な稼働が可能になる。無駄な作業を一社で賄うことなく、共同で行う事が必要だという考えである。

また資源に関しても、食品でもそうだが作ったものの多くが廃棄されているという。このような無駄がないように適正在庫をグローバルて最適化するもくろみがある。部品需要が100であるのに、A社で作成した部品80とB社で作成した部品40であるならば、20に作りすぎによる無駄が発生する。情報があればそれぞれ10減らせば、供給ものに無駄なく部品を提供する事ができる。

どっちが作るなど、難しい問題が山積するだろうが、考え方として無駄を無くす努力は継続させないければ有限の資源はいつかなくなってしまう。大きな課題ではあるが、まずはここ企業での生産性、歩留まり低減を目指して定着させて行くのだろう。

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