2014年1月31日金曜日

着ると心拍計測する衣服 東レとNTT、素材を実用化

「東レおよびNTTは2014年1月30日、心拍数や心電波形といった生体情報を取得できる機能素材「hitoe(ヒトエ)」を開発、実用化したことを発表した(画像1、画像2)。衣料などにhitoeを用いることで、着るだけで心拍数や心電波形を取得できるようになる。またNTTドコモはhitoeを利用した衣服とスマートフォン(スマホ)を活用したサービスを2014年中にも開始する予定である。」(2014/1/31 6:30 日本経済新聞 電子版)

やったのは以外にもNTTだった。東レはユニクロと組むなどアグレッシブな企業で有りあつ素材メーカーだから、研究しているとは思っていたが、相手がNTTとは。


ウェラブルシャツのブログを昨年末に紹介していたが、ここに来て日本勢が出てくる事は喜ばしい。このhitoeという人の名前のような素材はNTTの「繊維導電化技術」と東レの先端繊維材料「ナノファイバー」を使った同社の「先端高次加工技術」で作られたもので、ノイズの少ない心電図計測を可能とし、肌へのフィット感や快適性を備える新しい素材であるらしい。

この写真はTシャツにhitoeを張り付けて、通信機を付けているものだ。Bluetoothでスマホと通信して心電図を送る事ができる。実際の市販では織り込んで作るというが、洗濯は30回程度と少々耐久性にまだ問題がありそうだ。運動用に考えると頻繁に洗濯される。それに耐えるような所まで持ってきて欲しい。

また記事にはないが通信機の電源も何時間使えるのか、実用化は2014年度中と言われているが、実際皆が使えるようになるには数年かかりそうだ。しかしこれらの技術がいつも健康を見守ってくれるのは嬉しいし、なんと言っても負荷がかからない感じが良い。楽して管理できるし、以前にも書いたが入院中でも大袈裟な機械を付けなくても良い。この点は海外のウェラブルシャツとは違ったアドバンテージが取れそうだ。


中国、ロボ大国への道 進化する「世界の工場」

「中国が世界最大のロボット大国へと変貌を遂げようとしている。2015年にも中国は産業用ロボットの新規設置台数で日本を抜き世界首位になる見通しだ。人海戦術で「世界の工場」に成長した中国も一人っ子政策による労働力不足や人件費の高騰に直面。その座を東南アジアが脅かしつつある。ロボットの活用で最先端の生産拠点へと脱皮する中国の現状を追った。」2014/1/31付日本経済新聞 朝刊

やはり時代の趨勢はロボット化に向かっていることは確からしい。最近のブログで第四次産業革命に関して書いたが、これが現実に起こりつつある事がこの記事でも分かる。

① 中国は世界の工場と言われ人件費の安さから各国の企業が工場を建設、合弁会社も多くでき、中国の技術力を底上げしてきた。
② ここに来て東南アジアの台頭がすさまじく結局中国も人件費高騰で危機感を得た結果であろう。
③ またなんと言っても中国市場は大きく、生産量も増えることから人手不足になっている現状もあるようだ。

こんなステップでロボット化が推進されているようだ。

出所:国際ロボット連盟 「World Robotics 2011」、(社)日本ロボット工業会 「産業動向レポート2011」
少々古いが「平成23 年度ロボット産業・技術の振興に関する調査研究報告書が面白いし、この記事の数字も裏付けている。

国際ロボット連盟によると以下のような推移で10年で8倍になったようだ。来年度は日本を抜いて世界一になりそうだ。まあ13億もの市場を抱えているわけで、自己の消費だけでも日本の10倍あるわけだから、これは時間の問題である事はわかる。
  • 2005年 4500台
  • 2014年 2万8千台(予想)日本に並ぶ
  • 2015年 3万4千台(予想)日本を抜く

しかし日本も技術国として高度なロボットを駆使して国内生産にも挑んで貰いたい。米国勢もGoogle,Amazonなどこぞってロボットの研究、ロボット会社の買収を進めている。日本企業のさらなる戦略的対応を望むものである。

2014年1月30日木曜日

MSサーバーOS2003 最新版移行の支援強化

Windows XPの保守切れ2014年4月8日に引き続き、企業のサーバーで多く利用されているWindows Server 2003の保守切れが2015年7月15日に待ち構えている。

マイクロソフトのサポートライフサイクルはこちらから


日本マイクロソフトは、この2003保守切れから最新版OSに移行するためのユーザー支援を実施すると発表した。当然だが古いOSは脆弱性がある。放置すればXPで言われたセキュリティー以上の問題が起きる。マイクロソフトによると2003の脆弱性は2012(最新版)の20倍だそうである。昨今別の記事でもサイバーテロの増加を謳っているものがあった。着実に、そして強力に増えているらしい。

またサーバーOSで注意しなければならないのは、その移行に関してXPのようにのんびりしていられない事である。保守切れまであと1年半というのはギリギリであるとも言える。このタイミングでマイクロソフトがこのような発表をしたこと自体が、その急務である事を表している。

マイクロソフトの相談については、Windows Server 2003移行相談窓口(0120-39-8185)を設けたほか、情報を一元的に提供する移行ポータルを設置し、セミナーやトレーニング情報、移行ガイド、バートナー向け最新情報、移行支援パートナー紹介などを行うとしている。


米グーグル、モトローラをレノボに売却 29億ドルで

「米グーグルは29日、傘下の通信機器メーカー、米モトローラ・モビリティーを売却することで中国のレノボ・グループと合意したと発表した。売却額は現金や株式などを合わせて約29億1000万ドル(約2970億円)」(2014/1/30 8:21 日本経済新聞 電子版

結構センセーショナルな印象を受けた。モトローラを買収したのはつい最近の2012年であるが、業績が伸びないことを理由に売却された。いかにも外資系の判断らしい短期的結論か。とは言え今や国内を見ても自社生産している所は皆無であるし、方向としてやむを得ない所なのかも知れない。

それにしてもPCだけでなく先のIBMサーバー(廉価版)事業売却に次ぐもので有り、個人、法人のPC関連がレノボに集中しそうな勢いではある。
中国パソコン大手、レノボ・グループ(聯想集団)は23日、米IBMからパソコンをベースにした安価な「PCサーバー」事業を買収すると発表した。買収額は23億ドル(約2400億円)で、今回の買収を機に企業向けサーバー事業に本格進出。パソコンや携帯電話など個人向けが主体だった事業構造の転換を進める。IBMは好採算のクラウド事業などに注力し、ハードウエア事業は高性能機に絞り込む。(2014/1/23 22:10 日本経済新聞 電子版

ただレノボのサーバーシェアは7位 と、一位HP、二位デルには大きく水を開けられている。とは言え中国の大きな市場を背景に、その伸びは著しい。個人PCのようにトップを狙える可能性は十分ある。

一極集中は独占を産み、健全な経済競争に支障を来し最終的には利用者に不利益をもたらす可能性は否めない。効率化も大事ではあるが高性能サーバーに資源を集中させたい判断はあるであろうが、高性能で培った技術を廉価版にも移行して新たな市場を作って欲しい。

2014年1月28日火曜日

Google「スマートカー」市場が急拡大 グーグル、ホンダなどと提携

「自動車がインターネットに常時接続する「スマートカー(賢いクルマ)」や関連サービスの市 場が急拡大してきた。車とネットの融合をにらみ、米グーグルはホンダや米ゼネラル・モーター ズ(GM)などと提携した。ネット接続機能は自動運転技術に活用できるほか、車が集めるデー タを使った新ビジネスの立ち上げにもつながる。世界で10億台が走るクルマの「頭脳」を巡 り、自動車、IT両業界のせめぎ合いが始まった。」2014/1/28 2:00 日本経済新聞 電子版


グーグルが仕掛けてきた。車の自動化で先行している感があるが、自動化には一日の長がありそうだ。ホンダやGMがグーグルと提携した事自体、自動化の推進はにGoogleの技術が必要と感じたののだろう。当然自社開発は進めるにせよ、最近の研究は独りよがりでは駄目で、昨日のIndustry4.0でもそうであるように、推進するには標準化必要になる。

車の場合、道路情報など埋め込みセンサー、衛星情報その他、自動車間のコミュニケーションが必要になってくる。これを一社では賄いきれない事は自明の理で、少なくとも短期的には提携を専攻させて対処していく方向になるのだろうホンダはアップルとも提携していうと言っているので、単に自動運転技術の問題だけでなく、広くスマートフォントの連携を意識している。すでにエントリーではスマホを使う例が増えている。車自体がWi-Fiが使える通信機になっている昨今では当たり前の事かも知れない。



2014年1月27日月曜日

「ロボット兵器」登場に備えよ

「SFで描かれたことが現実になりつつあるという点で、今は100年前と似ている。(1914年に開戦した)第1次世界大戦では爆撃機や戦車、潜水艦といった兵器の技術革新が起きて、現代はロボット兵器の開発が進む。戦車などの殺りく兵器は戦争に革命をもたらすと同時に、政治や法律、倫理面の問題も引き起こした。無人機やロボット兵器も、人類に新たなジレンマを突きつけている。」(2014/1/27付日本経済新聞 朝刊


先ほどIndustry4.0で「高度なロボットによる第四次産業革命」を各国(ドイツ、米国、日本など)目指している事をブログに書いたが、米ブルッキングス研究所上級研究員 ピーター・シンガー氏によると注意が必要だ。

ここでは無人機などの兵器を例に挙げている。ロボットは自律型になり、自分で判断して、自分で実行できるようになる。いまは無人機でもモニターしながら人がショットのタイミングは判断する。しかし今後は兵器が相手を特定して攻撃を自ら行う事ができるようになる。

先のブログでも書いたが産業革命には血が流れる事が多い。このケースを考えて高度化した技術、例えばインターネットそのものが軍需用であった事はあまりにも有名な事実である。と言う事は産業革命で必要な技術はやはり軍需が先行しなければ実現出来ないかも知れない。無人機と無人機で戦うだけなら良いが、これが人類に被害を与える可能性がある。テロを考えたら空恐ろしい。ネットを見れば原子爆弾が作れる時代だ。これからの無人兵器は3Dプリンターで作れるかも知れない。

懲りたはずの経験しないと、愚かな人間は本当に役立つ社会的技術にできないのだろうか?機械の進歩に比べると人間の進歩は遅く感じられる。次世代人間と旧人間は並存しているのだろうが、その差は機械の差より少ない。今のネット社会が軍用技術に支えられて進展したことを手放しで喜べない話題ではある。

米国国防総省は有識者を集めて、兵器のロボット化に関する利用とリスクに関して議論を始めたらしい。日本は尖閣諸島の問題に端を発してか、無人機を米国から購入すると決めているが、上記の事も含めて積極的平和の意味を今一度検討してみる必要がありそうだ。

ドイツの「第4次産業革命」 つながる工場が社会問題解決

「「世界が直面している問題を工場が解決する」といったら、大げさだと思うだろうか。この壮大なコンセプトを本気で実現しようとしている国がある。ドイツだ。現在、ドイツ政府は「Industry(インダストリー) 4.0」(ドイツ語ではIndustrie 4.0)と称する高度技術戦略を掲げ、産官学一体のプロジェクトを推進している。
 そのコンセプトを一言で表すと、「つながる工場」である。インターネットなどの通信ネットワークを介して工場内外のモノやサービスと連携することで、今までにない価値を生み出したり、新しいビジネスモデルを構築したりできる。ひいては、それがさまざまな社会問題の解決に結び付くというのだ。」(2014/1/27 7:00 日本経済新聞 電子版)


すばらしい考え方である。記事タイトルの小見出しには「IT活用が鍵を握る」とあるが、もはやITの活用は、医業から小売り生産などありとあやゆる分野で鍵になっており、ITだけを取り上げてコンピュータ技術として他の分野とわけて考える事が難しい。ITはあって当然のインフラ、道具として定着し始めた感がある。いまスマホやPCを取り上げられたら仕事が全くできなくなるだろう。それが現実になっている。

だから災害などで使用できなくなった場合のBCP(business continuity plan)を考えて、対策を打っておかなければならない。

経営資源は「人、物、金、情報」と言われるように3原則から4原則になっている。その為企業経営にITは必須であり、使いこなした方が勝ちとまで言われている。しかしSAPを駆使したグローバルシステムを構築していたシャープでさえも窮地に陥る事がある。これはITの使い方を間違えたのかも知れない。グローバル化の落とし穴は「見える化」の推進でもあるが、自社状況は見えても世情を見る事ができないとこのような事に陥る。自社のコストやロジを詳細に分析できても、何を世間が求めているのかを知らないとビジネスはできない。その為皆こぞってビッグデータを駆使して分析を行い、行動経済に基づいて、施策を打つ。と言ったシナリオがいま蔓延っているのである。

しかし人の動きはITだけでは、読み切れない。ITが発達して仮想で遠く離れた所に行ける経験ができたとしても、遠隔地にいる人達の消費性向を読み取る事は難しい。そこに住んで、人と話してみても難しいのだから。それは株で動きが読めないように、傾向は分かってもタイミングが分からない事は多く出てくるだろう。

Industry4.0

まずIndustry4.0は第4次産業革命を意味しているという。インテグレーティッド・インダストリー : Industry 4.0のサイトから引用すると以下のステップを取っているという。
産業革命1.0
18世紀末期にイギリスで始まり19世紀半ばに終わりを迎えた最初の「産業革命」は、機械生産方法の導入によって、農業や手工業を基盤とした経済から工業および機械製造が牽引する経済への移行を体現しました。
産業革命 2.0
2回目の産業界の大変動は、20世紀初め、大量工業生産の幕開けの中で起こりました。ここでは組立ラインと工場という二大原則によって大量消費向けの製品が創り出されるようになりました。1970年代に入ると、電子工学および情報技術の発展が工業プロセスに配備され、生産の最適化・オートメーション化が実現しました。
産業革命3.0
第三次産業革命は第二次の段階で始まった生産プロセスのオートメーション化がさらに進み、これまで人間の責任にあった作業を機械がようになりました。
この次の来るのがIndustry4.0になる。これはいまGoogleやAmazonが進めているロボットによる作業が基本になるだろう。ロボットのブログでも書いたが日本では多くの産業用ロボットが開発され実際に無人化に近い所もある。言ってみればこれらをネットワークを利用して広く利用する事から始めるようだ。

(2014/1/27 7:00 日本経済新聞 電子版)


① ロボット同士のコミュニケーションがある
② 製品と作成するロボットのコミュニケーションもある
③ 倉庫とのコミュニケーション
④ ロジ(運送輸送関連)のコミュニケーション(調達、出荷)
⑤ 需要予測による工場コントロールでラインを動かしたたり止めたり
⑥ 工場間での製品部品のやりとり調整⑤④の自動判断

どうもこれらはコミュニケーション(通信技術)で成り立っている。高度にインターネットを利用することで、生産や移動を取り巻く環境がすべてスマート(利口に)に自律型で判断して動く環境を作り上げる。と言う理解になる。

これ程までになれば工場そのもので働く人はオフィスからモニタリングしているか、定期的な指示だけで物を作る事ができるようになる。しかし大量生産品や世界標準品(スマホの部品のように)を策定しなければこれは実現出来ない。群雄割拠する企業群の利益相反も、国の概念、なども見直す話になっていくだろう。

産業革命時には、蒸気で何ができるんだ!そんな事は無理だ!などの議論があったのだろう。革命は世界を豊にしたが、それまでの大きな大戦も経験する。革命が起きるとそれが定着するまでに多くの苦悩が待っているだろう。

しかしこれらが実現する事で自分たちが住む地球に優しい対応が可能になるならば、大いに推進されるべきだろう。またには明るい未来を考えるもの良いかも知れない。

2014年1月26日日曜日

時空のゆがみをつかめ 重力波観測

「小柴昌俊・東京大学特別栄誉教授が超新星からのニュートリノをとらえた「カミオカンデ」や、その後継施設「スーパーカミオカンデ」があることで有名な奥飛騨の神岡鉱山(岐阜県飛騨市神岡町)が再び注目を集めている。ノーベル賞級の成果を生むと期待される「KAGRA(かぐら)」のトンネル工事が大詰めを迎えているからだ。KAGRAが狙うのは世界初の「重力波」検出という偉業だ。」(2014/1/25 7:00 日本経済新聞 電子版

KAGURA

これは何やら凄いことのようだが、そもそも「重力波」とは何か?という問題がある。重力波の概念は、アルベルト・アインシュタイン自身が、一般相対性理論を発表した2年後に発表したもので、重力波が存在することは間接的には示されているが、現在まだ直接観測されてはいない。重力波の伝播を媒介するものは、重力子 (graviton) という粒子と考えても良いが、これも未検出である。これを捉えようとするのが、「KAGURA」なる装置と言う事である。

重力波を検出する意義は?

光の仲間である電磁波とは異なる方法で宇宙を観測することができるようになります。特に、重力波は、すべてを貫通し、一度発生すると減衰することはないと予測されているため、光のような電磁波を用いた方法では不可能な、宇宙誕生の瞬間に近い時までさかのぼって、宇宙を観測することができるようになります。

重力波を観測する意義に関して、サイトでの回答はあくまでも宇宙の観測としているが、重力波により時空に変化が起きるとされている。重力波により空間が伸びる事で「時間が延びている」事を意味するらしい。


これを研究し尽くすと、所謂時空をねじ曲げて遠くまで行くことができるワープが可能になるかも知れない。ワープの航法は諸説あるものの、SFの中ではオリガミの二点間を二次元では距離があるが、畳んで三次元で見れば接点が近づくと言った説明をされることが多い。『宇宙戦艦ヤマト』の場合、宇宙空間が初めから4次元的に“曲がっている”ことを利用して近道しているとされている。空間を折り曲げたり突き抜けたりする理論的根拠としては、アインシュタインの唱えた一般相対性理論量子力学トンネル効果などが作品中で言及されている事もある。


この他、時空が理解されるとパラレルワールドなど想定世界も解明されるかもしれない。米国ドラマのFRINGEの世界間が解明されると面白い。難しくて分かりにくいが多くの可能性を持っている研究と考えれば良いだろう。

ナイキ、ウエアラブル制覇へ疾走 アップルと連携深化

「「スマホの次」を狙うウエアラブル(身につける)機器。ソニーは20日、ラケットに取り付けるだけでテニスのプレー状態がわかるセンサー商品を発表した。商機を探るのは従来型のIT大手だけではない。早くから走り始めピッチを上げているのはスポーツ用品の巨人、米ナイキ。ウエアラブル機器市場の拡大を前にIT大手並みのフットワークをみせる。攻防は異種格闘戦の様相だ。」(2014/1/26 7:00 日本経済新聞 電子版



Sonyの「スマートテニスセンサー」から記事は始まっている。今年はウェラブル元年になりそうだ。確かに昨年もWatch型のガジェットがでていたが、今ひとつ盛り上がりに欠けていた。Sonyのスマートテニスセンサーに見られるように実用的なものが出始めているのが事実である。Sonyとヨネックスで共同開発された。今年の5月下旬に18000円程度で販売されるらしい。

さてナイキではIT産業さながらの体制を敷いている。
ナイキのウエアラブル技術に対応する製品やサービスの実現を促す「フューエルラボ」と呼ぶプログラム。開発のアイデアを持つ企業10社を選び、ナイキが資金や技術面で支援する。サンフランシスコに作業場所を用意し、実績のある起業家や投資家の助言も受けられるようにする。「ナイキの技術基盤は多くの人に役立つ」。2014/1/26 7:00 日本経済新聞 電子版
このNike+ MoveアプリはiTunes Storeで無償で 提供されており、iPhone5sと連動してモーションセンサーを使う事ができる。iPhone 5sの動きからユーザーのアクティビティを計測し、活動量を記録してくれる。これは「M7プロセッサー」が、加速度センサー・ジャイロ・コンパスなどの情報を常に監視・記録するので可能になった。バックグラウンドはもちろんアプリを起動していなくても測定できるのが最大の特徴と言える。



結局ビジネスの観点で見ると、ITの機能を活かすのはIT企業だけでなく、自社ビジネスの延長で利用できる分野があれば積極的に取り組んで行く事が必要だ、と言う事である。

他方 米グーグルは16日、涙に含まれるブドウ糖の量をもとに糖尿病患者の健康管理に利用できる「スマートコンタクトレンズ」の開発を表明したらしいが、糖尿患者の年齢を考えると筆者なら汗から血糖を計るネックレス型などが現実的な気がする。しかしコンタクトで計測したデータは当然スマホなどの装置に送られるだろうから、コンタクトの薄さに送信機器を組み込む事になるのだろう。このチャレンジ精神が維持されているのがGoogleの強みとも言える。




2014年1月24日金曜日

空撮のできるラジコン玩具

最近空撮のきれいな映像を見せてくれる場面が多くなった。スマホの操作で使えるラジコンが火付け役だった思うが、最近もっと身近に空撮ができるものが出てきた。

手軽に空撮が出来るマルチコプターラジコン「Galaxy Visitor2」というものである。この機械は100万画素のデジタルカメラを搭載して、主流の6軸センサーでない9軸を世界で始めて採用して安定度が高い。



工事現場などで状況を鳥瞰するには、手軽で安価に利用でそうだ。手の届かない高さからの撮影は人だかりであっても後から撮影する事も可能だろう。人が行けない場所にも飛ばす事ができるだろう。ただ充電に40分かかるが稼働時間が5分程度などで長時間の撮影には向いていない。




170万人が熱狂、「リアル脱出ゲームTV」 ネットと連動

「ドラマと同時進行で視聴者がウェブから謎解きに参加するTBSの「リアル脱出ゲームTV」。最大で170万人が参加するなど大きな反響を呼ぶ、インターネットとテレビの連携番組だ。視聴者の参加を促すためのヒントは意外にもテレビとしてのこだわりだった。」(2014/1/24 7:00 日本経済新聞 電子版)

筆者も初めから見ている「インタラクティブゲーム」であるが、かなり面白い内容になっている。これまでにないリアルな時間でドラマとの連動を楽しむ事ができる。ユーザー参加型としては日産の車が当たる当たらないは別として、なぞなぞをいち早く解いてそれが公表される満足感もあるだろう。


少々ふざけた内容ではあるが、ストーリーとしてもなかなか面白い。ただこの正月で数回目となるが内容がパターン化されてきたきらいもあり、どこまで維持できるかがポイントになりだろう。TBSも単なるソーシャルベースではなくエンターテイメントとして面白い内容にしていきたいとの話もあるようなので、今後に期待はできるだろう。



このゲームは当初31万人が参加して、今回4回目で109万人で3回目の172万人を下回ったがこれはサーバーダウンによるものらしい。3回目の結果を受けてサーバーが強化されているとすれば、集中して200万人以上がアクセスした可能性もある。いづれにしても口コミもあってか参加者が増加しているようだ。

ここで参加者を増やす工夫としてTBSではあえてアプリを配信しなかった。アクセスはブラウザー経由でできることを可能にした。

「アプリをダウンロードするのは面倒くさい。技術的には可能でも、人は面倒なことはやらない。技術やシステムありきではなく、使い勝手が良いものを提供する必要がある」と、技術とリテラシーのバランスを取る重要さを訴える。2014/1/24 7:00 日本経済新聞 電子版)

まさにその通りで、人は面倒なことはやらないのである。これはこの番組だけでなく、ビジネスの中でも同じ事が言える。効果がほぼ同じであればあえて面倒な事はしたくないのが実情である。いま何でもかんでもアプリが専用化されているが、だれでも使えるブラウザー経由であれば、特別な事をしなくてもインフラがすぐに整備できる。

アプリでないとできない事は当然あるが、ブラウザーなども併用した使い方が、このテレビ番組の工夫から窺い知ることができる。

2014年1月21日火曜日

街角でサクサク動画 公衆無線LAN、LTEの10倍速に

 「街角でスマートフォン(スマホ)やタブレット(多機能携帯端末)などをつなげて使う公衆線LAN(構内情報通信網)の利便性が一気に高まり始めた。実効速度で毎秒200メガ(メガは100万)ビットと携帯電話の高速通信サービス「LTE」の約10倍に高速化し、ハイビジョン動画やオンラインゲームを快適に楽しめる環境が今年から来年にかけて広がる。」(2014/1/21 7:00 日本経済新聞 電子版


これは朗報と言える。ショッピングセンターや車上でも、無線LANに勝手に接続しに来る事がある。接続したは良いが、これまた遅い場合の方が多い。その為WiFiを切ってLTEを使う事が良くあった。

しかしこれからは公衆無線LANが変わるらしい。新しい無線の基準である「IEEE802.11ac」が1月7日に策定された。これに合わせたものを利用したサービスが東京の池袋(KDDI)や表参道(NTT)の飲食店で始まったようだ。「同802.11n」は600メガだったが、acは7ギガなので理論上は10倍の速度になる。

IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineering)は1月7日(米国時間)、米国・ラスベガスで開催されている展示会「2014 International CES」で新世代無線LAN規格「IEEE802.11ac」を正式承認したと発表した。http://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1401/08/news115.html

 この記事では公衆無線LANの話ではあるが、家庭においてもメリットがある。acは反射波なども利用できるマルチアンテナ技術を使っているため、家庭内のいろんな障害で邪魔されていた劣化が改善されるだろう。またnの場合のベースであった2.4GHzは家電などとも干渉していたため(同一周波数帯)これも電波が障害される一因となったいた。acは5GHzなので家電などの電波にも強いと言える。

やはり大きなデータを扱っているときに速度が速くなるのはストレスが軽減されるし、動画などを見る場合でもストリーミングなどがスムーズになるだろう。

こうなるとLTEを使わなくても、という考えも出てくるだろう。タブレットなどのモデルもLET対応ではなくWi-Fi用で本当に問題無く使えるようになるだろう。LETや今の公衆無線LANでは外出先で新聞アプルを使うとロードが遅くてイライラしてくる。自宅では問題無く使えるのに外出先で遅いのは使う機会を失い兼ねない。他の情報も同じ事で繋がる事と利用できる事は違う。2015年を目処にNTTなどは首都圏の主要エリアに展開するそうだ。


「MS帝国」崩しきれぬアップル 決め手欠く業務ソフト無料化

米アップルが昨年10月末に表計算などの業務用ソフトを無料化してからもうすぐ3カ月。発表時にはタブレット(多機能携帯端末)、スマートフォン(スマホ)時代に乗り遅れ、勢いを完全に失った米マイクロソフト(MS)を本気で潰しにかかったとの報道も目立った。ただ、今のところ、アップルのお膝元の米西海岸でさえ大きな変化は生み出せていない。」(2014/1/20 7:00 日本経済新聞 電子版)

この記事は、アップルの苦悩を記事にしている。概要は以下の2点になる。

  1. アップルのNumbers(表計算ソフト)は、昨年末のFREEで提供したのにMSのExcelに勝てていない事
  2. アップルの脅威は、実はMSではなくグーグルである事

NumbersとEXCELは別のソフト

こんな話は百も承知だし、1.に関してNumbersとEXCELは別のソフトだと私は思っている。一緒に語るものではない。Nubbersにはラベルはないが、表自体を自由にレイアウトできる。EXCELで苦手な複数の表を一ページに収める事ができる。グラフィカルなソフトであると言える。下図で言えば上の表と下の表は個別に作成できる。入替も可能。
Numbers 新規書類のテンプレート


これは、Numbersは「見せる事を前提」にしているソフトである事を意味する。作成しながらレイアウトできる訳である。レイアウトならPower Pointがあるが表作成で計算はできない。見せる事を前提にしているという事は、プレゼンしながら数字を変えてグラフを変化させて視覚的な動きを提示する事ができる事を意味する。つまりアクションを取りながら見せる事ができるのである。EXCELでもプレゼンはできるが、一度に一画面で各表を変化させることができない。EXCELは利用者主体のソフトであり、Numbersは見る人主体のものである。

確かに複雑な計算はEXCELが得意だし、関数も圧倒的にEXCELが多い。しかし日常業務の中で表計算で使う式は圧倒的に加減乗除であり、数個の関数である。業務で違うとは思うが、少なくとも事務的に使う場合は、Nubmersの方が使いやすい。

逆に言えば、EXCELは自由度が高すぎて、個人技に陥りやすい。作成者がいなくなると、どうやってこの数字が計算されているのか分からなくなることも多い。これは企業としては実は大きな問題になっている。またプログラムなどの出来るため内部統制のSOX監査でも統制上の対象とされる。

EXCELにはそうした功罪がある事も認識しなければならない。とは言っても使い慣れている事があって、新しいソフトに替えていく事ができないという現状はある。しかし前述した内容を検討してMacと使っている企業は、是非ともNumbersを使う事をお勧めする。

アップルとグーグルの比較

先進企業としてこの2社は比較されるが、基本的にアップルはハードメーカーでありグーグルはソフトメーカーである。しかしグーグルはハードにも手を出すようになりスマホやタブレットまで出してきた。極めつけはウェアラブルコンピュータ。

ハードとソフトの垣根が取れてきた様相を呈していることは確かである。今の所グーグールは八方に手を出している感じがするが、これが企業として纏まりの無い状況を呈しないかが心配である。確かにやっている事は面白いのだが、どこに向かっているのか全く分からない事が多い。

アップルにはあくまでもハードを美しく作って欲しい。所有したいと思う造形美の追及は決して捨てないで欲しい。真のアップルユーザーには5Cは入らなかった。iWatchが出ると言われて久しいが、サムスンやその他スポーツ企業が作るようなWatchなら要らない。アップルは所有者が付けて綺麗な製品を作ってくれれば良い。ハードが主導すれば、そこで動く他社の優れたソフトは優れたハードに追随する筈だ。

健全な肉体には健全な魂が宿るわけで、「良いハードには優れたソフトが利用できる」のである。現にiPhoneができたお陰で使いやすい優れたソフトが開発された事実がある。アップルは自信をもって、このジョブスが残した路線を進んで欲しい。



2014年1月20日月曜日

XP終了でIT環境見直そう(社説)

ついに日経新聞の社説のタイトルで「XP」なる文字がでてきた。「米マイクロソフトがパソコンの基本ソフト(OS)「ウィンドウズXP」の保守を4月9日で打ち切る。利用者はOSを更新するかパソコンの買い換えが必要だ。個人も企業も自らのIT(情報技術)環境を見直すきっかけにしてはどうだろうか。」(2014/1/20付日本経済新聞 朝刊


社説最後の「マイクロソフトには利用者が新OSに移行できるよう注意喚起と支援を期待したいが、利用者には特定企業に依存しないIT環境を構築するチャンスともいえる。会社のシステムを見直すことも含め対応を急いでほしい。」2014/1/20付日本経済新聞 朝刊)は筆者がいつも言っていること。

XPからの以降を機会に、別の選択を行う事は当然情報システム部として検討しなければ成らない事である。別の選択に関してはこれまでのブログや筆者の小冊子Windows XP終焉対策を転じて業務改善しよう (デジタルブックレット) をご覧頂くと良いだろう。

XPへの移行時間を稼ぐ

これまでのトーンと内容が異なるが、XPをどうしても期日までに別のOSに移行できない場合は苦肉の策として、XPで稼働するPCをスタンドアローンで使用する事だ。

スタンドアローンとはLANにWANにも接続させない単独のPCとして使う事を意味する。従ってネットが前提になっている場合は、バージョンアップをするしかない。

■ XPに移行できない理由には、大きく2つあると考えれる。

  1. 費用の問題
  2. XP用ソフトの問題

1.の場合は、買い換えられるまで時期を待つしかないが、他のPCへの影響を抑え無ければならない。
  ① イーサネットネーブルを抜く(LANからからの解除)
  ② Wi-Fi接続を解除する(WANの解除)

など、社内、社外への接続を解除する事が必要である。この事により社内のデータが漏れたり、外部からウィルスを仕込まれる事もなくなる。しかしそこで作成したデータなどは共有できない。しかし全てがXPである場合は、当面イーサネットへの接続を解除すれば社内LANにしていても問題ない。外部への情報であるメールやネットへの接続はスマホでもできる。

用途としては限られるが以下で利用する事ができる。
  ① プレゼン用にUSBでデータを持ち込んで使う(実際にこうして使っている企業もある)
  ② 複写印刷するのにPCに直付けしたドットプリンターを使う
  ③ 小切手、手形のチェックライタープリンターに直付けして使う

社外のPCから持ち込まれたデータは、ウィルスに感染する可能性がある。この場合、自社データに影響を与えるが、ネットに接続されていないため、流出する事はない。自己責任で実施すれば良い。

いずれの場合もXPを使う限りは注意が必要で、少しづつでもバージョンアップするか、別のデバイスを利用する事が望まれる。

2.の場合、XPでしか動かないソフトを使っている場合は、上位バージョンのWin7,8で使えるようにソフトを改修する必要がある。しかし1.費用の問題もあってできない場合は、類似処理ができWin7,8で稼働するFREEソフトを探したり(XPの時には独自に開発しなければならなかった様なケース)業務方法を変更するなど、そのソフトを使わなくてもできる方法を考える。

  ① XP用ソフトがないと仕事ができない場合は、資金を工面して改修するしかない
  ② 似たパッケージ(有償、無償)を探す事で対処できないか検討する
  ③ Win7,8を使って簡易ソフト(EXCEL,ACCESS,FILEMAKERなど)を使って自作する

もっともこの場合もネットを使うものでなければ、「1.費用の問題」になるような措置が取れれば当分稼働させる事はできるだろう。


XPに移行できない企業が4割以上あると聞いている。大手でも数回に分けて今年に入ってギリギリまで実施する予定の所もある。一私企業の保守体制の影響で多大なコストを使う事は自社にとっては大きなリスクと考える。OSやソフトなどは、統一すれば管理がしやすいが、今回のような事があると多大な金額と労力が必要になってくる。

情報システム部の担当者は、中期的な移行計画を、OSベンダーなどのロードマップを調査して、あらかじめ立案しておく必要がある。また一気に変更するのではなく、変更単位を決めて、平準化するような移行をしておくべきである。


2014年1月17日金曜日

迷走する第3のOS、ドコモ「タイゼン」延期の真相

「NTTドコモのスマートフォン(スマホ)戦略が揺れている。AndroidとiOSに続く第3のスマホ向け基本ソフト(OS)「TIZEN(タイゼン)」搭載製品について導入を当面見送ることを16日に明らかにした。当初2013年中に予定していた発表時期が今年1月に延期されたのに続く2度目の延期となった。この裏には、「ツートップ」戦略やiPhone導入など、後手後手に回り一貫性のない舵(かじ)取りを続けてきたドコモ自身の迷走があった。」(2014/1/17 7:00 日本経済新聞 電子版)


数日前に延期の話を聞いていたが、ここまで無計画だったとは思わなかった。年末に延期の折には2月にスペインで開催される「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)」で発表するという話もあった。しかし再度延期した。

タイゼンは、Linuxをカーネルに使って、HTML5 などのウェブ標準などを使ってアプリケーションの開発を行う事ができる。

■ Point
スペックだけ見ると結構良いが、高性能が売れる要因ではない。対応するアプリが無ければただの箱だし、いまさら新しいスマホOSがあってもPCやクラウドとの連動もできなければ使えない。スマホの本質が分かっていたら、タイゼンは開発されなかっただろう。一歩も二歩も先をいくiOSやAndoridに勝てると思ったのだろうか。リスクを取って開発しなかったツケだろう。


係わった主要企業は以下の通り、蒼々たるメンバーである。
  1. ドコモ以外に、
  2. 韓国サムスン電子、
  3. 米インテル、
  4. フランステレコム傘下のオレン
  5. 韓国KT、
  6. 米スプリント、
  7. 英ボーダフォン
  8. 華為技術(ファーウェイ:当初のメンバーで数ヶ月で退却した)
  9. NECカシオモバイルコミュニケーションズ(スマホ事業撤退発表)
  10. パナソニックモバイルコミュニケーションズ(スマホ事業撤退発表)

米グーグルのAndroid、米アップルのiPhoneで使っている「iOS」に続く「第3のOS」として開発を進めていたが、実際にはサムスン主導でドコモが支援した感じだったらしい。はしごを外された感じだが、そんな事は初めから分かって居たはずだ。OSが必要以上に増えて嬉しい消費者はいない。

第3のOSと言うが、実際にはここにはWindowsモバイルが入ってくる。日本では売れていないが、海外ではMicrosoftがノキアを買う以前からそれなりに売れてシェアを取っていった。

開発するときは、状況を考えて流されないで決定すべきだろう。

2014年1月16日木曜日

スマホで社内情報共有大規模に 住商・全日空、業務効率化で

「住友商事や全日本空輸など大手企業が、スマートフォン(スマホ)など携帯端末を使った大規模情報システムを相次ぎ導入する。それぞれ国内外の約3万人の社員がスマホを使ってクラウド経由で社内基幹システムに接続。双方向に情報をやり取りして、いつでもどこでも設計作業や市場分析などの業務を効率的にできる。商品開発や意思決定のスピードが大幅に高まり、従業員の働き方も大きく変わりそうだ。」(2014/1/15 1:18 日本経済新聞 電子版)

各社が導入する情報共有システムは「ユニファイド・コミュニケーション(UC)」と呼ば、スマホやタブレット(多機能携帯端末)で機動性を高めたシステムの在り方と言う。
ユニファイドコミュニケーションの定義としては、これまでの通信手段の機能を活かし一つのシステムへ統合することで、効率化や生産性の向上、コスト削減などを実現しようとするものと言える。これを実現させるためのツールとしてタブレットやスマホを利用する事になったと考えれば良い。

記事では目新しさはないものの、大規模なスマホやタブレットを積極的に利用した形態が実現されつつある事が分かってくる。コミュニケーションの手段を統合化させて一人一人がいつでもどこでも使える環境にして、携帯電話がいつでも話せるように、スマホでいつでも会話以上の情報を共有していこうと言うのもである。

これらの統一された情報共有環境を組むことで、通信ネットワークに利用が一元化され結果としてコストが下げられる事もメリットとされる。各社では下記のコミュニケーションのレベル向上と同時にコスト削減を目指しているとも言えるのである。

いつくかも企業のモデルを紹介しているので、サマリーしてみると以下の通りだ。


  1. 住友商事 ここではグループ20社も含めてた情報共有で商社として必要な海外も含めた共有化を図っている。また担当者の今の状況が会議中なのかどうかも分かるようにして、適切なコミュニケーションの取り方ができるようにしている。結構会議中でも電話に出る人がいるが、議論の腰を折ることになって非効率である事も多いと思うが、これらを回避することもできるだろう
  2. 全日空 ここでもコミュニケーションと情報共有に焦点が当てられている。地上勤務であっても席にいない場合も多く、いなかったが為の情報欠如を回避する目的もあるようだ。
  3. ハヤマ発動機 ここでは加えて、Web会議での遠隔参加や参加への自由度を高めるためにスマホやタブレットから加わることができる。その為議論しながらでも文書、動画、写真などを共有できるようにもしてる。会議に弾みが付く方法だろう。
  4. 野村證券 営業資料の共有や報告書の提示など、営業を中心にした利用法で目新しさはない。


「企業に納入している通信各社によると導入費用は2000人規模の企業で3000万円程度。データ通信回線で通話するため通信費を半減できるケースもある。」2014/1/15 1:18 日本経済新聞 電子版)

携帯端末で情報共有が進めば、以下の事が可能になってくる。

① 直行直帰を具体的に実現する事で社内での業務時間を削減する事は可能になる。
② またWeb会議などに外出先からでも参加がしやすくなるので効率化が諮れる。
③ 勤務形態なども変化してくる。

これらの状態は筆者の著書iPadとクラウドを利用してワークスタイルを変える新業務革命のすすめにも書かれているので参考にして欲しい。


2014年1月14日火曜日

「手書き」で広がるタブレット活用、利便性でノートに迫る

「パソコンやタブレット、スマートフォン(スマホ)を持っていても、紙のノートとペンにはこだわっている。そんな「手書きこだわり派」の中には、デジタル機器での入力に常々不満を抱いている人も多いだろう。しかし、最近では技術の向上によって、デジタル機器での手書きは紙の代替になり得るほどの進化を遂げている。大量のメモなどを持ち歩けるといった利便性を一度体験すれば、もう手放せなくなる。」(2014/1/14 7:00日本経済新聞 電子版

記事ではいくつかのアプリを紹介しているが、これまで多くの手書きアプリを使ってきて行き着いた筆者が使っているものを紹介する。

Note Anytime



これは著書(iPadとクラウドを利用してワークスタイルを変える新業務革命のすすめ )でも紹介したが、さすがに一太郎の産みの親が作ったものだけあって手書きの認識力は抜群で簡単に活字に変換できる。また書類の取り回しなども他の追随を許さない。線種は、ボールペン風とペン風の2種類で、太さや色は段階的に数種類使う事ができる。多くのテンプレートもあり内容によって使い分ける事ができる。



大きな特徴が2つある

① 用紙を拡大縮小する事ができ、タブレットの画面の小ささをカバーしてくれる。文字も縮小されるので、細かい書込も手書きでできる。
② 手書き以外にも前述したが手書き認識による活字変換が可能になる。変換ボードが出てきて手書きを活字に変換する事ができる。手書きでも活字でも、Noteに書き込む事ができるのである。



PDFにコメントする場合も、メールに添付されたPDFを選択して「このアプリであける」でNote Anytimeを選択すると、PDFが張り付いてくる。ここにコメントを書き入れたり、修正箇所を指摘したりと、Adobe Acrobatのコメント機能よりはるかに使いやすい。これは手書きの必須アプリと言える。



これはEvernoteから出ている手書きソフトで、当然のようにEvernoteとの相性は抜群である。書けば勝手にEvernoteに保存してくれるので、他のデバイスでも簡単に見る事ができる。私はMacと連携させて、備忘として書き込むと、後でMacで文書作成のヒントとして活用する事ができる。

同様にEvernoteに読み込んだPDFに簡単なコメントを入れる場合は、Skichというアプリを使っている。これもEvernoteから出ているが、Evernoteから起動ができて簡単にPDFにコメントを入れる事ができる。タブレットとPCを使う場合の連携はこれに勝るものはない。但しSkichは手書きはできない。

これらは無料なので簡単に導入できる。私は基本的にこの3つのアプリを使っているが、活用する上で困った事はない。他のアプリも多く使って見たが、結局この3つにアプリに戻ってきた。

結局は使い勝手になるのだろう。使い勝手とは単体のアプリ機能だけでなく連携がどれだけ出来るかも大きなポイントと言える。

2014年1月13日月曜日

撮影後もPC不要 スマホで簡単、写真加工・活用術

「デジタルカメラを持ち歩かず、スマートフォン(スマホ)で写真を撮影する人が増えている。最近では撮影した写真の見栄えも、もはやコンパクトデジカメに引けを取らない。今回は、スマホで撮影した写真の閲覧や投稿といった活用術や見栄えをよくするための加工術を紹介しよう。」(2014/1/13 7:00 日本経済新聞 電子版

最近カメラを持ち運ぶことが少なくなった。もともとスナップが多かったせいか余程写真を取りに行く気合いを入れないとキャメラを持って行かなくなった。最近は殆どスナップはiPhoneで撮っている。写真の保管も簡単で、iPhoneで撮っただけでMacの写真アプリApertuerに取り込む事ができる。また新しい写真が入ってくるとドロップボックスが勝手に写真を取り込んでくれる。もっとも本気で写真を現像処理する場合は、いまはAbobe Lighteroom5を使っている。

写真は風景だけでなく、書類や本、雑誌の一部を撮影する事がある。メモとして覚えておいてEvernoteなどに張り付ける。資料として使う場合はモノクロにしたり、トリミングして余計なものを切り取る。付属のアプリでは出来ないことがStoreのアプリで可能になる。

写真の保存:クラウドサービス

 パソコンでクラウドストレージを利用しているなら、スマホに同じサービスのアプリをインストールしてアップロードするという方法もある。スマホで写真を撮るたびに自動アップロードする機能を持つサービスもある。

「設定」で「カメラアップロード」をタップ、続く画面でWi-Fi接続時のみか否かを選んで「有効にする」をタップしておけばよい( 図6)。




これにも自動アップロード機能がある( 図7)。Androidならアップされた写真は、標準アプリ「ギャラリー」で確認できる。

iPhoneならアップルが提供するの自動アップロード機能を利用できる。iCloudの設定で「写真」をタップ、「自分のフォトストリーム」をオンにすると、iPhoneの「写真」アプリに「自分のフォトストリーム」の項目が追加される(図8)。Windowsパソコンでは、iCloudのコントロールパネルをインストールして「写真」をオンにしておく。


カメラアプリ

 これはかなりの補正が可能になっている。高機能タイプのお薦めで、メニューや加工の種類が豊富なのが特徴だ。画面下に大項目が並んでおり、選んでタップすると小項目が現れる。メニューが沢山あるので、よく利用する項目を「お気に入り」登録の機能もある。



 趣味的なアプリであるが、この手のものはできあがりが面白い。写真をスケッチ画や水彩画など絵画風に加工できる。絵心がなくとも、写真を撮ってこのアプリで加工する事ができる。




PhotoArt
 残念ながらiPhoneにはない。全体がモノクロで一部だけ色が付いた、ビールの宣伝でやっているような写真が作れる。ギャラリーから写真を選ぶとモノクロで読み込まれるので、色を再現したい部分をブラシで塗ると、そこだけ元の色が現れる、簡単な作業で加工できる。

 

PhotoFunia
あらかじめ用意されている写真をベースにして、自分の撮った写真を組み込んで合成する事ができる。自分の顔や友人の顔を写真にはめ込んで遊ぶことができる。








NIKKEI AR というサービス

よくあるサービスだが結構思い白いので紹介する。このサービスはスマポやタブレットを使って、新聞紙などに付いているARマークにかざすことで動画が出てきて詳細な内容や動きなどを見ることができる。



詳細は「NEKKEI ARの楽しみ方」を参照するといい。iPhoneでもAndroidでも使う事ができる。このアプリはARを見るためのものであるため、NKKEI ARを見るためには設定が必要になる。この設定の仕方が「NEKKEI ARの楽しみ方」にある。

こうした組合せ今後は当たり前になっていくだろう。動画でみれば理解が深まるので、インタビュー活字なのでも動画でインタビュー内容が出てくれば利用価値が上がるかも知れない。NIKKEI ARがどのように見る事ができるか、の動画はこちらのサイトから。


2014年1月12日日曜日

ロボットW杯も熱い! 物流・災害救援…疲れ知らず

「米グーグルや米アマゾン・ドット・コムが企業買収し、脚光を浴びるロボット業界。次の注目は7月にブラジルで開催されるワールドカップだ。サッカーの話ではない。ロボット国際競技会「ロボカップ」だ。一方、米国でも災害救援ロボットの競技会決勝戦に日本チームが臨む。今や世界の投資家やハイテク企業の合言葉は「ゲット・ロボ!」――。最高のロボットを手に入れろ。」(2014/1/12 7:00 日本経済新聞 電子版


1993年に「50年までにサッカーのワールドカップ(W杯)優勝チームにロボットが勝つ」との目標を掲げて創設されたロボット版W杯だ。



北野氏が開発に携わったペット型ロボット「AIBO(アイボ)」を使ってサッカーを競う「AIBOリーグ」を開催したのが発端になっている。グーグルが買収したロボット開発の米ボストン・ダイナミクスもソニーがAIBOの一部開発を委託することで技術を蓄積した。やはり日本のSonyは痕跡を残していたが、06年にロボット事業から撤退した。これはある意味早すぎた結論だったように思う。

ロボットはいまやアマゾンやGoogleがやっきになってその関連企業を買収して、今後の事業に活かして行こうとしている。日本はロボット技術では図抜けて進んでいる。c、トヨタのロボットは頓に有名だが、ファナックなど工場自動化ロボットもいくつか頑張っている。




Amazonは物流にロボットを投入するらしいが、日本では生産技術をロボットに利用して無人化工場などもできている。日本産業の空洞化を防ぐのもロボット産業かもしれない。


災害対策

しかしなんと言ってもロボットが身近に活躍したのは、東京電力福島第1原子力発電所の事故処理で活躍した東北大と千葉工業大が開発したロボット「クインス」であろう。


これも原型の「ケナフ」がロボカップに優勝した経緯を持っている。「東北大の田所諭教授は「ロボカップがなければクインスはなく、原発問題でさらに重大な事態に陥っていた可能性もある」と指摘する。」2014/1/12 7:00 日本経済新聞 電子版

これからのロボットは災害中に投入され被害を最小現に押さえるなど、生身の人間では出来ないことを目指しているという。鉄腕アトムが出現するのも遠くないかも知れない。