2014年4月2日水曜日

アップルが買収交渉、ルネサス半導体子会社

「米アップルは半導体大手のルネサスエレクトロニクスと、ルネサスの液晶用半導体子会社の買収交渉に入った。基幹部品の技術者を自社で抱え、高精細で消費電力の少ないスマートフォン(スマホ)の開発を加速する。アップルは外部の部品メーカーに開発を任せて成長してきたが、スマホのシェアが低下するなか中核技術の取り込みに動く」(2014/4/2付日本経済新聞 朝刊)

なんと言っても今日のトピックスは、日経一面トップ記事となった、アップルの買収する「ルネサスエスピードライバ」買収記事だろう。


会社概要によると以下のような企業である
  • 事業内容:中小型液晶向けドライバ・コントローラの設計・開発・製造および 販売・マーケティング
  • 出資比率 : ルネサス55%、シャープ25%、PowerchipGr20%
いま何故買収かと言う事だが、日経の見立てでは、以下のような戦略であると言う。

スマートフォン(スマホ)向けの半導体と基本ソフト(OS)で覇権を握る米クアルコム・グーグル連合に対抗するため、ルネサスエレクトロニクスの子会社株取得に続き、買収戦略を加速させる可能性もある。
関係筋によると、ルネサスは他の複数社とも話し合っており、売却先がアップルになるかどうかは流動的だ。(ロイター2014年 04月 2日 16:58)その意味では、まだ分からない。しかしRSPは、アップルのiPhone用液晶の駆動に使う半導体(液晶表示ドライバーIC)を開発・製造している事もあって、アップルとして他社へ売却されるのをノウハウ流出として、それを食い止める意図もあると推察される。

 アップルはこれまでに多くの半導体企業を買収してきた経緯を考えると、日経見立ての方が積極的ではある。サムスンは自前で液晶表示用半導体事業をもっている事を考えてもあり得るだろう。

しかし自前と言う事は、ペイするだけiPhoneやiPadを売らなければならない。サムスンの半分と言われている販売数を考えるとコストが高くなり、アップル製品はこれまで同様高い製品である事を続ける事になる。基礎技術をしっかり押さえるのは良いが、MacがPowerPCで実際にアドバンテージが取れたかと言えば疑問であり、汎用のIntelを使ってからコストもこなれて、且つ仮想でWindowsが使いやすくなった。


基本も大事だが、Googleのようなワクワク感ある製品を出して欲しい。グラス関連では完全にGoogleにリードされ大きな水を開けられている。買収した半導体会社での成果が製品に活かされている事を一般消費者はどれ程意識しているのだろう。大差ないなら汎用品を使ってハードコストを下げて、OSの安定性や地図ソフトなど実用性あるものへの投資をすることが魅了ある製品への早道だ。そろそろ発想を変えないと・・・・。

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