2015年8月4日火曜日

ついに銀行も!AIとロボットで挑む三菱東京UFJ

米IBMの認知型コンピュータ「Watson(ワトソン)」の技術導入、支店への人型ロボット配置など、三菱東京UFJ銀行が先進的なIT(情報技術)を活用して顧客サービス強化に取り組んでいる。中略 さらに、クラウドコンピューティングが進展し、自前で全てのコンピュータを持つ必要がなくなりました。ITを事務処理やお客様への定型サービスだけでなく、臨機応変な応対やデータ分析に応用できる時代になってきたのです。(日経新聞電子版2015/8/4 6:30

2015年2月2日 参考資料
IBMと三菱東京UFJ銀行、「IBM Watson」の新たな活用機会を探求コグニティブ・コンピューティングの業務支援の可能性の検討に合意三菱東京UFJ銀行の金融・顧客サービス業務を変革IBMコーポレーション(以下IBM)と株式会社三菱東京UFJ銀行(以下三菱東京UFJ銀行)は「IBM® Watson」を活用した銀行・金融サービス業務の変革を検討することについて、新たに合意したことを発表します。
日本最大級の銀行・金融サービス企業である三菱東京UFJ銀行は、音声認識、画像分析、自然言語処理など銀行業務を変革する新しいコグニティブ・コンピューティング技術の可能性を探求する先進研究プロジェクトに投資をしています。本合意の一環として、IBMと三菱東京UFJ銀行は共同で「IBM Watson」の能力を評価し、コールセンター、支店、ウェブサイト・バンキング・サービス、お客様向けコンサルティング・サービスなど、オムニ・チャネルにおけるお客様とのエンゲージメントの向上を目指します。
本合意により、三菱東京UFJ銀行は、「IBM Watson」を応用する複数の利用シナリオを検討し、新しい銀行サービスのより迅速な提供、お客様対応業務の変革、コールセンター業務のさらなる効率化の推進、コンプライアンスおよびリスク管理の強化、総合的なビジネスの意思決定を改善することなど、銀行業界やその業務がかかえる課題に取り組みます。本合意は、ソフトウェアとサービスを新たなクラウド基盤で展開するIBMと三菱東京UFJ銀行の昨今の取り組みとともに、両社の長期にわたる関係の上に築かれています。

掲題の話題に関しては今年の2月2日にプレスリリースされている。改めて日経新聞電子版で「日経ストラテジ−」の記事を再掲した背景には、
① AIの活用とロボット利用への取り組みが進んでいるから、と考えるか、
② 思いの他進まないのでマスコミとして再掲したのか現実はわからない。

ただこの手のテクノロジーは爆発的に普及すると言うよりは「知らないうちに使われていた」と言う事が多いと思われる。つまり意識することなくAIを使っているのである。丁度クラウドを意識しないで多くのサービスを受けている事実を見れば共通点がわかるだろう。身近なSiriもクラウド型AIと言えるのである。




ワトソンに関しては、「ワトソンから見えて来るIBMの戦略」でも書いたが、多くの企業で採用ケースが増えてきた。ただどこもフィージビリティースタディーの範疇を出ない範囲の使い方である。とは言え、ワトソンが注目される要因はサービスの正確性とスピードアップに貢献できると考えているからだろう。

人型ロボットに関しても、人工知能(認知機能とも言う)がなければタダの人形になってしまう。これを感じたのは、かつてPepperがお利口になるにでも書いたように、単純な年齢を応える事もできなかった事実である。だからソフトバンクは多くの企業と連携しPepperをお利口になる仕掛けを勢力的に行っている。




ワトソンには多くの知識データベースとニューロンに似た仕組みがあるようだが、これも幼児と同じで知識を蓄積してディープラーニングを行う事で思考?に似た判断を行う事ができるようになるのである。


東京三菱UFJが先鞭を付けた感のある表題であるが、実はオーストラリアの銀行ANZ(Australia and New Zealand Banking Group)では、ファイナンシャルプランナーが顧客からの質問への対応に「Watson Engagement Advisor」を利用する。質問に対する理解を深め、迅速に回答を返せるようにすることを目的としている。


Watson Engagement Advisor は、過去の履歴に基づいて顧客に関する知識を深め、顧客が選ぶ場所、時期、方法で提携し、顧客に行動を起こす時点でさまざまな機能を提供する上で役立ちます。その結果、パーソナライズされ、コンテキストに沿った、根拠に基づく対話により、意思決定と成果達成を迅速化できるようになります。

事例を見る限りでは、金融、医療、顧客サービス(恐らくコールセンター的なもの)がその多くを占めている。ある程度パターン化された答えが時間をかければ導き出される内容の業務範囲を超える事はないと言える。

しかし大量データを人が追いかける(長大な論文の整合を調べたり共通点を見いだしたり)場合、見落としがあったり気が付かない事がありえる。その意味では人が苦手な分野でも十分活用が可能になる。

いずれにしてもAI,ロボットはこれからの事業に影響を与える事は必至である。




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