2015年8月6日木曜日

自動車産業のイノベーション SAPカンファレンスにて

自動車産業のイノベーション

2015年8月5日名古屋のホテルアソシエで開催されたSAPのAutomobile Conferenceに行ってきた。もしかして会場でニアミスされた方がおられるかも知れませんが。

カンファレンスのセッションでは、いくつかの特徴ある内容があったが、最終セッションでは日経BP未来研究所の鶴原吉郎氏の「つながるクルマ、かしこいクルマが迫る構造変化」が大変興味深かった。iTuneからApple Musicへの変遷から話は始まった。つまり時代はハードからソフト、ソフトからネットへとその活用レベルが上がっており、そもそもハード中心だった音楽の雄SonyのワークマンがAppleのiPodに負けたのが、イノベーションの始まりである事を語った。



テーマはAutomobileではあったが、これまでと同じ形式で事業を進めている日本企業に対する警鐘として、自動車産業への異業種参入などイノベーションが起きている事を分かりやすく語っていた。話としてはGoogleの自動運転を初めとする目新しい内容はなかったものの、考え方として他者を受け付けない日本企業の独自性に関しては、もっと新しい取り組みに対する提案であった。

海外と日本の自動運転の概念の相違

少々気になったのは、Googleを初めとする欧米諸国の自動運転技術は自律型で自動車そのものが完全に自動化されて自走する所を目指している。しかし日本企業の自動運転はインフラ(交差点、その他に埋め込まれたセンサーなど)の利用を前提とした自動車とインフラセンサーとの共同作業で自動化が成り立つものらしい。




インフラと相まった自動運転だとすると、海外への展開を考えていない事になる。およそ売上の大半を海外で稼いでいる自動車産業はその市場を失っても良いと考えているのだろうか?それは無いものの、やはりガラパゴス化体質からまだ抜け切れていないというか独りよがりな考え方が蔓延している危惧を感じた。


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