「半導体大手のルネサスエレクトロニクスは、性能を左右する回路線幅が40ナノ(ナノは10億分の1)メートルと世界最短の自動車制御用半導体を年内にも量産する。情報処理能力は従来の5倍。さらに能力の高い製品の開発にもメドをつけており、渋滞の緩和や事故防止などスマートカー(賢い車)開発をめざす自動車メーカーの需要を開拓する。車載向け最先端品で米フリースケール・セミコンダクタなどの競合を引き離し、経営再建にもつなげる。」(2014/2/18 0:44 日本経済新聞 電子版)
自動車会社が目指すスマートカー(賢い車)は、電子部品に覆われている。制御等半導体が一台当たり100カ所ほど使われて居るため、ひとつ一つの処理能力が上がる事は「賢さ」を増すための要素となる。ルネサスは再生するにあたり自動車用半導体に注力するようだ。
半導体処理能力が5倍
ルネサスはさらに回路線幅28ナノの製品を計画しており、40ナノの3倍から5倍の処理能力を持つという。競合他社でも50ナノと言うので確実なアドバンテージを取る事ができるだろう。
スバルホームページより |
スマート化が進むとなにが嬉しいかと言えば、スバルのアイサイトのような自動ブレーキ制御が早く出来るばかりでなく、正確に細かく計算する事ができる。と言う事はこれを進化されれば自動運転のベースにもなる。自動運転には多くのセンサー情報が必要になるが、これらの情報をすばやく判断して次のアクションに繋げる作業をしなければならない。
当然次に作業に移るための判断スピード、アクションを実行するスピードは速ければ速いほど良いわけだ。ここでまた日本が半導体をリードする事ができる。
そう言えば別の記事でテスラモーターズの部品の4割が日本製でできていると言う物があった。パナソニックのリチウムイオン電池セルを搭載しているし(これが命か)、コンソールのタッチパネルガラスやら、回路部品の多くが日本製となっている。ルネサスの例にあるように日本製品は品質が高いので主要箇所に日本製が使われて居る例が多い。これは自動車だけでなくスマートの象徴である、スマートフォンも例外ではない。世界のスマート製品を日本が支えていると言って良いだろう。
亜鉛電池の寿命が10倍
ここで電池寿命の話になるが、日本触媒はニッケル亜鉛電池や空気亜鉛電池の寿命を10倍以上延ばす亜鉛電極を開発した。これでリチウムイオン電池と水素電池と同等の寿命になるという。
なんだ!と言われる方もおられるかも知れないが、一番のメリットはコストが安い点である。亜鉛自体が安い事があり、レアアースを使う他の電極に比べると1/5になる。次に毒性がすくない。また電圧や重量当たりの電圧が高い。などメリットが大きい。
そもそも鉛蓄電池は、通常のクルマにも搭載されている。エンジンをかけるときにセルモーターを動作させたり、ライトやステレオ、カーナビなどの電気・電子機器を動作させたりする電源としてのバッテリーである。
現在ハイブリッドカーの二次電池には、ニッケル・水素蓄電池が安全性の高さからトヨタ自動車・本田技研工業のハイブリッドカーに採用されている。ちなみに、二次電池とは蓄電池、充電式電池の事で充電を行うことにより電気を蓄えて電池として使用できる且つ繰り返し使用することが出来る電池のことを言う。
これを機にハイブリッドカーなどの価格が安価になれば、さらに利用者が増えて行く事だろう。
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