2014年1月11日土曜日

ネットに躍り出る“個人店主” CtoC元年到来

「スマートフォンの普及が、モノやサービスの売買を個人にも門戸を開いている。カメラで商品写真を撮影し手軽に電子商取引(EC)を開始できる新サービスなどが相次ぎ登場。消費者自身が売り主になり、プロの商売人と対等に売買できる環境が整ってきた。個人店主がほかの個人の買い主と商売するECは「CtoC」と呼ばれる。モノやサービスの流通構造が激変する可能性が出てきた。」(2014/1/11 7:00 日本経済新聞 電子版)


個 人がECを手軽に始められる「STORES.jp(ストアーズ・ドット・ジェーピー、以下ス トアーズ)」が話題になっているらしい。ここでは個人が参加できるように女子会?に出向いて使い方を含めた説明をしているという。掲載商品の撮影も無料でやる。

ストアーズのうたい文句は「最短2分で仮想店舗を無料で開設できる」というもの。決済やオ ーダーの受付などECに必要な一通りの機能を用意しており、プログラミングなど専門知識は一 切不要だ。テンプレートを豊富に用意してあり、既存の「楽天市場」や「ヤフーショッピング」 とはひと味違う、個性的でおしゃれな画面デザインのECを開設できる工夫がある。 
出店料は5品までの販売なら無料。6品以上販売する場合でも月額980円と安い。ブラケット が注力する手厚い支援サービスも受けられる。プロカメラマンによる商品撮影や店舗ロゴの作 成、商品の発送に必要な梱包キットの提供などさまざまある。こうした支援がいずれもタダなことが人気を呼び、店舗を開く個人店主は右肩上がりで増えている。2012年8月にサービスを開始して以来、すでに6万店を突破した。「国内の通販サイトでは(楽天やヤフーを抜いて)断トツ店舗数を誇る」(ブラケット) (2014/1/11 7:00 日本経済新聞 電子版)


 <売れる要素>

① 出店料が5品まで無料
② 6点以上でも月額980円
③ カメラマンによる無料撮影
④ 商品発送の梱包キットが無料
⑤ 店舗ロゴの作成が無料

と言う事でFREE満載である。その為かすでに6万店舗もある。これは以前書いた「ベール脱いだLINE MALL スマホECの本命へ」LINE MALLとは別のアプローチで出展者を増やしている。ヤフーが店舗料を無料化したことに楽天は無反応という事だったが、こんな展開があるのを知っていての対応なのだろうか?それとも屋台骨を揺るがしかねない無料化に対する施策をいま検討しているのだろうか?

いずれにしても、新しい動きである事は確かだ。とは言えECサイトを開くこと自体は目新しいものではない。ここでのポイントは、以下の2点にある。

1.ECサイトが簡単に構築できる仕組みを作った
2.人が面倒だと思っている以下のポイントを無償化してサービスとした
  ・写真撮影
  ・梱包キットの提供

写真撮影には、商品を良く見せるために工夫が必要になる。その為レフ板を用意したり、照明を考えたり、背景を綺麗にしたりと面倒な事が多い。しかしこれをプロがきて撮影してくれるという。どこまで、いつまで、何度でもやってくれるのかは不明だがこれはEC出品者へのハードルを下げる事になる。

梱包キットに関しても、段ボールを用意したり、包み紙を用意したりと面倒な作業が多くこれも出品すると言えば梱包キットが来るのだから、こんな楽な事は無い。

ECサイトを作る難しさは確かにあるが、最近は簡易なWebサイトとショッピングカートの搭載などは、やる気さえあればそれ程難しくはない。しかしここではECをしようとしていない人にまで、ものの再利用やECOを考えると、やってみても良いかな?と言えるレベルまで、簡易性を追及した結果がSTORESなのだろう。

その他のC to C


1.識者や経験者に有償で意見を聞けるサービス「visasQ(ビザスク)

これは「はてな」のような仕組みであるが、基本有料で3000円〜1万円必要になる。しかしあらかじめ登録された有識者が応じてくれるため、スキルが分からない人が返答しているものとは違う本物さがある。

有識者は職務経験やアドバイスで きる内容などを交流サイト(SNS)「フェイスブック」を 通じて登録するとアドバイザーになれる。

2.リブライズ(東京・世田谷)が始めた「本の貸し借り」サービス

蔵書家に加え大学の研究室や医療機関の待合室、企業内図書館な どが貸し手となり、全国380カ所の「本棚」と個人の借り手を結びつける。貸し借りの手順は以下のとおり

① 本を貸したい人はバーコードリーダーを用意してもらい、書籍 に印刷されている「ISBNコード」を自宅で読み取る。

② この情報がほかの利 用者に公開されて「我が家の図書館」がオープンする。

③ 借りたい人がリブライズのオンラインで申請し、貸し手の元へ出向く。
④ 貸し手がバーコードをスキャンして貸し出す。


∴ まとめ

C to Cは何と言っても、簡単、便利の2つがKeywordになる。どの記事を見ても参加する為のハードルを如何に下げているかが焦点になっている。利用者を増やしてからのコミュティーで事業を展開させるモデルとも言える。その為には数を頼むしかないので、事業者は安価で且つ容易な仕組みを考える事になる。


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