この記事は、アップルの苦悩を記事にしている。概要は以下の2点になる。
- アップルのNumbers(表計算ソフト)は、昨年末のFREEで提供したのにMSのExcelに勝てていない事
- アップルの脅威は、実はMSではなくグーグルである事
NumbersとEXCELは別のソフト
こんな話は百も承知だし、1.に関してNumbersとEXCELは別のソフトだと私は思っている。一緒に語るものではない。Nubbersにはラベルはないが、表自体を自由にレイアウトできる。EXCELで苦手な複数の表を一ページに収める事ができる。グラフィカルなソフトであると言える。下図で言えば上の表と下の表は個別に作成できる。入替も可能。
Numbers 新規書類のテンプレート |
これは、Numbersは「見せる事を前提」にしているソフトである事を意味する。作成しながらレイアウトできる訳である。レイアウトならPower Pointがあるが表作成で計算はできない。見せる事を前提にしているという事は、プレゼンしながら数字を変えてグラフを変化させて視覚的な動きを提示する事ができる事を意味する。つまりアクションを取りながら見せる事ができるのである。EXCELでもプレゼンはできるが、一度に一画面で各表を変化させることができない。EXCELは利用者主体のソフトであり、Numbersは見る人主体のものである。
確かに複雑な計算はEXCELが得意だし、関数も圧倒的にEXCELが多い。しかし日常業務の中で表計算で使う式は圧倒的に加減乗除であり、数個の関数である。業務で違うとは思うが、少なくとも事務的に使う場合は、Nubmersの方が使いやすい。
逆に言えば、EXCELは自由度が高すぎて、個人技に陥りやすい。作成者がいなくなると、どうやってこの数字が計算されているのか分からなくなることも多い。これは企業としては実は大きな問題になっている。またプログラムなどの出来るため内部統制のSOX監査でも統制上の対象とされる。
EXCELにはそうした功罪がある事も認識しなければならない。とは言っても使い慣れている事があって、新しいソフトに替えていく事ができないという現状はある。しかし前述した内容を検討してMacと使っている企業は、是非ともNumbersを使う事をお勧めする。
アップルとグーグルの比較
先進企業としてこの2社は比較されるが、基本的にアップルはハードメーカーでありグーグルはソフトメーカーである。しかしグーグルはハードにも手を出すようになりスマホやタブレットまで出してきた。極めつけはウェアラブルコンピュータ。
ハードとソフトの垣根が取れてきた様相を呈していることは確かである。今の所グーグールは八方に手を出している感じがするが、これが企業として纏まりの無い状況を呈しないかが心配である。確かにやっている事は面白いのだが、どこに向かっているのか全く分からない事が多い。
アップルにはあくまでもハードを美しく作って欲しい。所有したいと思う造形美の追及は決して捨てないで欲しい。真のアップルユーザーには5Cは入らなかった。iWatchが出ると言われて久しいが、サムスンやその他スポーツ企業が作るようなWatchなら要らない。アップルは所有者が付けて綺麗な製品を作ってくれれば良い。ハードが主導すれば、そこで動く他社の優れたソフトは優れたハードに追随する筈だ。
健全な肉体には健全な魂が宿るわけで、「良いハードには優れたソフトが利用できる」のである。現にiPhoneができたお陰で使いやすい優れたソフトが開発された事実がある。アップルは自信をもって、このジョブスが残した路線を進んで欲しい。
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