2013年12月10日火曜日

東芝が組織や国をまたがった共通の管理会計

オラクルのプレスリリースによると、東芝はHyperonを導入してグローバル管理会計を実現したらしい。東芝独自のスルー損益(東芝の登録商標)を実現したとある。

スルー損益は、「複雑なサプライチェーンを通して連結ベースで製品別や仕向地別の利益構造を把握する考え方。スルー損益の把握には、事業に関係する多くの企業、組織や国をまたがった共通の管理会計の仕組みが必要になり、それを実現したのが「Oracle Hyperion Financial Management」により構築されたスルー損益システム」と言う事らしい。


東芝はHyperion導入以前に、ERPのE-Buses Suitを導入している。分析する為の元データをじっかり押さえているのである。だからこのようなスルー損益かる管理会計システムが構築できた。Hyperionは東芝以外にも多くの企業で稼働しているが、ここにデータを入れるための基幹システムが整備されていなければ意味が無い。

前のブログで書いたSuper Toolにしてもデータがリアルタイムで取れるような基幹システムがなければ、ビジュアル化しても意味が無い。やはりデータをきちんと取れる仕組みを構築する方が先決なのである。しかし多くの企業では基幹システムからデータを詳細に取れる仕組みをおざなりにしている。特に会計分野では10年20年は当たり前に使われている。大きな制度改革でも起きなければ換えようとする機会がない。

生産や営業は確かに大切だが、これらの仕組みがうまく稼働して企業として正常な状態であるかを測定するのは経理・財務の分野である。

今一度自社の基幹システムを見直してみるのが良いだろう。分析はそれから始まる。

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