「Rubyワールドカンファレンス」では、最先端の開発技術や社内での活用事例事例などが紹介された。いま世界で最も広く使われている日本発のソフトウエア技術であるWebプログラミング言語「Ruby(ルビー)」は市内の企業に在籍するまつもとゆきひろ氏が開発したものである。
RubyはWebメールやブログ、電子商店街、ソーシャルサービスなど、「Webアプリケーション」の開発言語である。この手の開発にはメジャーなJavaやPHPなどがあるが、RubyはJavaなどと比べて文法が一般的な英語の文法と近いので扱いやすい上に、コード数も格段に少なく済む。プログラムがコンパクトに作成できる。
デンマークの開発者などの手によって、Rubyを使ってWebアプリケーションを効率的に作るためのツールである「Ruby on Rails(ルビー・オン・レールズ)」が着々と整備されてきた。Ruby on Railsを活用することで開発の生産性が向上する。
Railsの利点では以下の6点と言われている。
- XML形式の複雑な設定ファイルはデータ形式とは無縁
- データベース連動サイトを構築する準備が少なくて済む
- Webアプリケーション開発環境としての柔軟性
- すぐに動作するものを作れる
- すぐにコツが把握できる
- より少ない予算で短期間にシステム構築をする際の指針となる
Ruby on Rails(ルビー・オン・レールズ)
スクリプト言語のRubyにより構築された、Webアプリケーション開発のためのフレームワーク。単に「Rails」と呼ばれることもある。デンマークのDavid Heinemeier Hansson氏によって開発され、オープンソースとして公開されている。特にデータベースを利用したWebアプリケーション開発において、新たに書く必要のあるコードを大幅に減らし開発期間を短縮できる。
データの作成・読み込み・更新・削除(CRUD)のみを行うような単純なWebアプリケーションであれば、データテーブルの作成と雛形の自動生成を行うのみでほとんどの部分が開発できてしまう。Ruby on Railsには、他にもWebアプリケーションの動作テストを行うためのWebサーバや、テストのためのコードを自動生成する機能、Webアプリケーションの配置を自動化するツールなどのツールキットも同時に提供している。(IT用語辞典 e-Wordsより)
島根県や松江市は、2006年度に松江駅前のビルに、Rubyをはじめとするソフトウエアの開発や人材交流のための無料開放施設を設置した。市内に拠点を設けるソフト企業に対しては、オフィス賃料や東京への出張費補助などの施策も用意した。中学生や高校生に授業などでRubyを教える取り組みも続けている。
(日経ビジネスDigita2013/12/20版トップ)
ネットの時代どこで開発しても不利なことはないし、これからWeb開発を行う企業は一つの拠点として松江を考えても良いだろう。
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