2014年2月5日水曜日

「VAIO信仰」見誤ったソニー PC再編

「ソニーがパソコン「VAIO(バイオ)」事業の売却に向け投資ファンドと最終調整に入った。中国レノボなど海外勢の攻勢、iPadに代表されるタブレット(多機能携帯端末)の台頭で国内パソコンメーカーは苦戦が続いている。ソニーは個人向けの高付加価値路線で差異化を図ったが、巻き返すことができなかった。赤字が拡大し「お荷物」になるまで売却に踏み切れなかった背景には、かつてのVAIOの成功体験と強いブランド力に対する経営陣の過信がある。」(2014/2/5 15:30 日本経済新聞 電子版


筆者もWindowsではVAIOを一番多く使っていた。テレビ番組でもMac以外はVAIOが多かった。デザインもスペックも良かった。この他ではPanasonicもDELL、Dynabook(東芝)も使ったが、ここで生きているのはDELLだけになった。PCの集荷台数は2011年の約3億7千台がピークで昨年は14%ダウンしたらしい。約5200万台減ったと言う事なので、数年で半減する可能性があると言うことか。




IBMもPC廉価サーバーをレノボに売り払ったし、PCは業務用機器になりつつあるのか。個人はiPadなどのタブレットに以降した。それでもマイクロソフト陣営ではWindows8が出てきてタブレット型PCはそれなりに売れつつあると思っていたが、これはどうもビジネス分野だけらしい。個人であればわざわざOfficeを使う必要もないし、Windowsである事も重要で無い。ネットが使えてSNSが使えて雑誌が読めて、それで買い物までできるわけだから、PCである必要はない。本当のPersonal Computerはスマホとタブレットになった。

これからは減少するマーケットに中国、台湾勢がPCを供給して行く事になるのだろう。最新型のサーバー開発に集中したIBM、その他タブレットやスマホに注力するSony、モトローラを売り払いスマホOSに集中するGoogleと新しい分野で資源を集中させている。ここまで個人市場を塗り替えたAppleには、次に大きな革命をもたらす準備を始めていて欲しい。

Sonyはもっと頑張れ!!

しかしビジネスにおいては端末としても、MS-Office機器としても、当面主力機械である事は間違いないだろう。何故なら入力デバイスでビジネスで使えそうな画期的かつ汎用的なものが出てこないからである。

そう言う意味では、Sonyはもっと頑張っても良かったと思うところはある。確かに市場が小さくなって差別化が難しいというが、PCとスマホ、タブレットを連携させて使えるメーカーは数少ない。生き残ったDELLではそれはできない。

ゲーム機の高度な技術と開発能力をビジネス分野でも活かして欲しかった。PS3はWeb会議にも使える機能があるしビジネス分野に応用できる技術が数多くあるはずだ。財務体質の改善は急務であろうが、投資家の意見に振り回されず、本当の投資ファンドや金融機関がSonyをもっと育てていく姿勢が必要なのではないだろうか。

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