2014年2月14日金曜日

おいしいを数値に、臭いを転送する技術

昨日のブログに書いた五感のデジタル化の続きになるが、おいしさを感じる味覚と嗅覚のデジタル化が進んでいる。(日経新聞2014/02/14 産業1P )

味覚センサー

やはりビッグデータがここでも活躍する。おいしさは好みつまり嗜好と連動すると考える。POSにはどんな商品をどんな年齢の人が買っているかの情報が入る。これだけなら単純なPOSデータの分析に過ぎないが、この情報パターンを酸味、甘味、苦味、塩味、うま味とリンクさせる事ができるセンサーとリンクさせる使い方をしている企業がある。

インテリジェントセンサーテクノロジーホームページより

イオンリカーという通販サイトらしい。この五味センサーは、九州大学の都甲潔教授の研究成果である人工脂質膜を使って「インテリジェントセンサーテクノロジー」が開発した。現実に下記のようなレーダーチャートでワインの味を表記して販売に役立てているという。
醤油のレーダーチャート:インテリジェントセンサーテクノロジーホームページより

こうなると味覚が目で見られるようになる。この様な表示ができれば感覚的にこんな味かと予想できるし、嗜好に合わせた商品開発も行う事ができるので買う方ばかりでなく、売る側もメリットが高いだろう。このような情報が得られれば、味覚センサーをロボットに搭載して、個人に合わせた味付けで調理する事が可能になる。


嗅覚センサー

嗅覚では東京工業大学の中本高道教授が水晶振動子を使ったセンサーを開発した。嗅覚がデジタル化されれば、その場の臭いを送信する事ができるので、映画やテレビの料理番組で視聴者が臭いをかぐ事ができるようになるだろう。実施に嗅覚ディスプレーもできているようで実用化の目処がたっている。


(日経新聞2014/02/14 産業1P )
当然これもロボットに搭載すれば、災害時の有毒ガス発生などを感知して対応する事ができるようになるだろう。デジタル化出来ると言う事は、逆に何の臭いかを推定することもできるからだ。今後は臭いによる食品の腐食やもしかしたら細菌にも臭いがあればそれを感知してノロウィルスに感染しない措置が取れるかも知れない?


日本ではこのような優れたセンサーを開発できる能力と技術があるので、産業用ロボットにはない繊細さが必要な介護ロボットなど一歩先付く所での活躍が期待される。

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