2014年2月9日日曜日

ビッグデータが後押し 学習型コンピュータ

「学習型コンピューターが実用段階に入ってきたのは、ビッグデータ解析などの技術革新が後押ししている。コンピューターにとって学習の素材となるネット上のデータが飛躍的に増えた。顧客の購買履歴やソーシャルメディアの書き込み、スマートフォン(スマホ)からの位置情報などがネット上にあふれる。」(2014/2/7付日本経済新聞 朝刊)


4日前の5日にIBMが「ワトソン」を国内市場に投入するニュースが出ていた。「ワトソン」って何だと言う事だが、ホームズの助手のワトソン君から来たのか?助けになるアルゴリズムをもった学習型コンピュータらしい。機能としては文書やWeb情報からデータを収集分析して、人間の問いに答えるものらしい。

医療機関などで使われ始めているらしいが、日本語には対応していないので日本の情報分析はできないようだ。まずは大学や研究所から使用を始めるのが良いのかも知れない。


もっと実用的な例では、以前ブログでも紹介した学生の学習履歴を分析して、授業のカリキュラムなどを提案するシステムもでてきている。これは企業でも研修の学習プログラムとして使うと効果的だ。


身近なところでは、献立を提案するものあるらしいが、これには冷蔵庫にセンサーを付けたり何らかの方法で今有る材料を把握して、その素材に見合った献立を立てるというシナリオもあるだろう。しかし冷蔵庫にある材料だけで料理は作られる物でもないし、調味料やもしかしたら包丁などの加工器具も調べないと、その家庭で提案した料理が作れるかどうかは疑問がのこる。とは言えサポート程度なら始められるだろうから、まずは献立表や材料の詳細が冷蔵庫の扉にでも表示されれば良いのでは。ただこの程度ならスマホでもできるので、もっと詳細なデータ家族情報と共に分析され提示されれば付加価値はあがるだろう。


将来的には順次スーパーなどとタイアップしてレジのデータが取得できたりと、ありとあらゆるデータが保持され家庭用機器に連動すればゆくゆくは自動で料理までやってくれるかも知れない。アレルギー情報や肥満データなど分析して、その人に適した料理を効率良く無駄なく作ってくれる可能性もある。主婦は食事の腕前は要らなくなるかも知れない。

これらのコンピュータサービスを可能にするのが「ビッグデータ」である。長大なデーターを収集分析することで上記のようなサービスを提供する事ができるようになる。



いまや物を探したり(監視カメラとネットワークで判断する:日立製作所の人型ロボットエミュー2)できるらしい。さらには人のがん細胞の画像と診断結果を分析して、患者のガンの疑わし機を認識するシステムがあるようだ。これはNECが先導している。
「蛍光染色(Flourecence in situ Hybridization, FISH)画像に基づいて、がん細胞の特徴量を探索する研究を行っています。核内DNAの活性の度合いを輪郭複雑度という独自の特徴量で定量化した結果、良性細胞群と悪性細胞群の間で明らかな相違が見られました。NECでは、このような新しいがんの特徴量について研究しています。」

ビッグデータはますます我々の生活に密着した成果をあげていく要になってくる。個人情報に抵触しない方法で、多くの分析が可能になるならば、大いに期待できる分野になる。企業においても、ビッグデータが活用できるかどうかか要になってくる。ビッグデータそのものを販売するサービスもNTTやJRからも始められている。どう使うかで新なビジネスが生まれてくるに違いない。

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