2014年2月7日金曜日

ソニー、「エレキ中心主義」が遅らせる復活

「6日、ソニーが発表したパソコン事業の売却とテレビ事業の分社化などのリストラ策を見た市場関係者の多くがため息を漏らした。リストラ費用がかさみ、2014年3月期の最終損益(米国会計基準)は1100億円の赤字と2期ぶりに赤字に転落する。「エレクトロニクスの再生と成長が与えられた使命」とする平井一夫社長兼最高経営責任者(CEO)はテレビなど赤字事業の止血を急ぐが、最短で復活する処方箋はソニー自身がエレクトロニクス企業という旗を下ろし、業態転換することかもしれない。」(2014/2/7 6:00 日本経済新聞 電子版

Sonyがエレクトロニクス企業の旗を降ろしたら、何になるのだ。生命保険も銀行もと金融会社が設けて居るというが、そもそもそんな物を作っためにSonyはAppleに成れなかったという事実を直視するべきだろう。

Sonyは技術のSonyであり、Panasonicの研究所で有り続けるべきだ。トランジスタで始まり録音機、そしてなんと言ってもWalkmanである。iPodの原型を創作できる企業なのだ。その誇りを捨てさせる、投資家べったりの論調にはいささか閉口する。

SonyがAIBOを作ったのもロボット革命を起こさせる切っ掛けにもなっている(他日のブログ参照)。昔から売り方が下手だったが盛田氏を継ぐ人がいなかったのが不幸なのだろうか。

Sonyはゲーム機でも十分利益を上げられるようなモデル作りもビジネスも展開できる企業だ。テレビはこれからも表示装置として形が変わっても生きてくる資産である。廉価モデルはいま売れているが飽和状態になれば高度な機能が絶対に求められる。何とか頑張って維持して欲しい。

もっと自動車産業やロボットなど、ビジネスへの展開を替えて個人消費者だけでないマーケットへの進出を考えなければならないだろう。その時に銀行や保険ではなく、エレクトロニクス技術で展開できるモデルでなければならない。

ゲーム機だけでもどのスマホより強力なデバイスになり得る訳だし、ネットワークもあるし、複雑なゲームを作れる会社とビジネスアプリケーションを開発するのも良いだろうし、その時はこれまでの概念を変えるアプリを提供して欲しい。使い手が望む方向に誘導できるようなロールプレイングのようなものだと企業の企画に役立つかも知れない。

ソフトの話を書いたが、よくPCはソフトがなければタダの箱と言われたが、ソフトはハードがなければ、その存在すら分からないものである事も事実である。結局はソフトとハードがバランスしていないと駄目で、それを実現しているのがアップルだ。アップルはiOSとMac OSをSonyに提供して、その揺るぎない技術と利用者の満足度を高めて欲しい。

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